■■有栖川 みかほ様■■

U 『人食い鳩』と『千里眼』と『歩行雑音機械』の優雅(?)な日常 V


 
ビー、ビー
けたたましいサイレン音が鳴り響く
いったい何があったというのか
船のマスター、ヴァーミリオン・CD・ヘイズはベッドから体を起こす
こんなことは今までになかった
ぴたり、とサイレン音がやむ
「ハリー」
相棒を呼びかける
とりあえず、現状を把握しなければ
しかし、いつもなら着ているはずのハリーが出てこない
メンテナンス中ではないし、どうかんがえてもおかしい
「おい」
しん、と寝室に響き渡る
いそいで、パジャマの上にジャケットを羽織る
そのままドアのところまで行き、ボタンを操作して
船全体の電気をつける
襟元の通信素子を引き寄せる
「クレア」
とりあえず、近くにいてもらったほうが行動がとりやすいだろう
寝ているのか、とも思ったが
あのサイレン音の中ねこけているとは思えない
「・・・・もしもし?」
電話か
というツッコミはなしの方向でww
「・・・・・・」
おかしい、返事がない
ハリーも出てこない
「ちっ」
舌打ちし、操縦室に向かう
新手のハッキングかもしれないと歩きながら考える
しゅーん、とドアが開く
やはり誰の姿もない
有機コードを引っ張り出し、I−ブレインに接続する
(接続完了)
脳内にたくさんのディスプレイがうかんだのをひとつひとつ確認する
どれも見ても、正常である
「・・・んなワケあるか」
どう考えても、イレギュラーな事態が起こっているに違いない
脇のタッチパネルをたたいて
正常だと訴えているディスプレイを消していく
ひと〜つ、ふた〜つ・・・・
「あ?」
ひとつのディスプレイに手を止める
『ピンクツインテール商会』という見覚えのないディスプレイ
「・・・・・?」
ずっと、見ていると
新たな文字が表示される
『こんばんは』
「・・・・・は?」
何だ、と思うと同時に何かの違和感らしきものを覚える
『突然ですが』
「お〜」
もう会話みたいになっている
『この船はハイジャックされました』






















はい、KEN!(はい、けん!)
はい、JACK!(はい、ジャック!)






























「・・・・・・・・・・・・・」
どうやら、つまらないしゃれに哂ってる場合ではなさそうだ




__________________________




「・・・・ん?」
おきたら、からだがぐるぐるまきでした
これじゃ、マキシーンじゃないか
『おはようございます』
ぴらんっ、とお辞儀する見慣れた漫画顔
「ハリー、どうなってんの?」
とりあえず、現状を確認したいんです
『まぁ』
「・・・は?」
いやいや、はりー?
この状況は「まぁ」ですむものじゃないですよ?
『ちょっとばかし、おつきあいください』
「はぁ〜?」
今度はこっちが「はぁ〜?」だ
あぁ首痛い
アリスはおなかが痛い・・・
『ちょっとしたものですから』
「いつ終わる?」
『ヘイズしだいです』
「うわ・・・・・」
だめだ・・。これ
結構かかりそう
なんだかしらないけど
「このロープはずしていい?」
『あ、つけたままで』
「えぇ〜・・・・・・」
体痛い・・・
はぁ



























「ハイジャック・・・・」
『はい』
「目的は?」
『千里眼です』
「・・・・・はぁ?」
まさかの展開
食料とか、燃料かなと思ったのだが
まさかまさかの嫁
「なんでやねん」
なぜか関西弁
『ところで、私が誰だと思います?』
どっちがおすぎ?
みたいなもんじゃねぇだろ
ちっぽけな脳みそを探る
「ストーカー・・・」
『冗談はなしで』
「つってもよお・・・・・」
どうしよう、リアルにわかんねぇ
「ふーあーゆー?」
『もう一度言いましょうか?」
ち、だめか・・・・
えっと、北京語でしゃべるか・・・
『いいかげんにしてくださいね』
メッセージ表示とともにぐら、と船体が傾く
「っ!?」
大急ぎで体勢を立て直す
これでわかったのは、奴はかなり深いところまでいるということ
「わっーた!」
叫ぶと同時に戦闘になることを覚悟し操縦脇のパネルをたたく
「お前は・・・・・・・音声No.46」





























「やっとですか・・・・・」
ふ、と息を吐く
軌道に乗った
ここからは気を緩めるわけには行かないですね・・・・
に、と少女は微笑む
悪魔のような顔で

奴が語るにはハッキングなんてものは朝飯前らしい
てきとーにはいりこめば万事OK!
などというふざけていることをいう
しかし、それは仕方がないことなのである
それが、WBF製の欠陥魔法士
「音声No.46」

































『正解です、人食い鳩』
ぱ、と表示されたメッセージ
ヘイズは顔をしかめる
あんなちゃらんぽらんした奴がこんなことをしてのけるなんて
「しんじられっか」
ち、としたうちをする
たちの悪いことに目的はあいつの姉
「ハリーもお前か?」
『えぇ』
キーをたたくと瞬時に返事が返ってくる
『多少手荒な手段に出ざるをえませんでしたから』
「クレアがどうして目的なんだよ」
本当に気になっているのはそこ
目的となる理由など、みあ足らないのに
あいつは
「・・・・・・・」
返事がなかなか返ってこない
「・・・んだよ」
いったいなんだよ?
なぁ



























「・・・・・・・ハリーさぁ」
『はい』
「何でこんなことしてんの?」
『彼女の希望ですよ』
「イースの?」
『はい』
・・・
クレアは押し黙る
よくわからない
何かうらまれるようなことした?
「そういえば・・・・・!」
クレアの脳裏にふ、とうかぶ
この前も変だった
いきなり甲板から落下するなんて明らかにおかしい
「なんでもっと早く・・・」
もっと早く気づかなかった
自分を責めずにはいられない
「あれは・・・・・」
明らかに船に探りを入れていたのか・・・
落下したときもそう
雑音領域を展開していたのもおかしい
ただ・・・
あの子は泣いていた
泣いていたんだ
『クレア様』
「何・・・?」
『タオルはあちらです』
「ん・・・・・・・」
確かにタオルは向こうにある
「ハリー」
『なんでしょう』
「とりにいけない・・・・・」

































        『私みたいな魔法士はしたくないことをしなきゃ生きれないんです』























ハッキングなんてものは
爆弾の押し付け合いみたいなもんだ
送られてくる爆弾に対処する
送り返す
その間に別の爆弾を用意する・・・・
みたいなものである













「・・・・」
かたかたかた・・・と高速で頭のキーをたたく
まだ疲労はそんなにたまってないが
こんなことが後三十分でも続けばやばい
確実にやばい
早いトコけりをつけなければならない
しかし、向こうの切り替えしは鋭い
おっと、こんなトコにも
やべぇやべぇ、と送り返す
攻め込む暇がない
防御一線だとやられるのは簡単にわかる
向こうはなんたって特化型魔法士
こっちが少しでもへますれば
ここぞとばかりに攻め込んでくるだろう
「んだよ・・・・・・・・」
奴はこのままマサチューセッツに向かえという
余計なことはするな、傷つけたくない
そう告げる
じゃあ、お前がやろうとしていることは
クレアを傷つけるんじゃねぇのか?と問うと
返信が途切れた
その代わりに、別のディスプレイが表示された
『Where am I ?』
挑発としか取れないメッセージ
『一時間内に私を見つけたらあきらめてあげます』
なんつー上からの言葉だ
「いいじゃねぇか・・・・」

人食い鳩と甞めんなよ?



























乞うご期待っ!

 








「アリスちゃんの〜?」




「「「「「ごきげんようっ!!!!!!!!!」」」」」


アリス
「はい、始まりました〜!!」

月夜
「前回のつづきからなのでゲストはかわんないのね」

真昼
「ずいぶんここにつくまでが長かったけどね」

アリス
「さてさて〜、さっそくクレア!」

クレア
「これを振ったらいいの?」

ヘイズ
「みたいだな」

クレア
「よっと・・・」

アリス
「さてここで、今日のめの紹介ですよ!」



じゃじゃじゃんっ!(効果音)
『水』 『島』 『大』 『宙』 『当』 『B』 




アリス
「はいっ!」

ヘイズ
「いやいや・・、なんか違うだろ」

月夜
「どこがよ」

ヘイズ
「とりあえず、前半四つ」

アリス
「アリスのマイダーリンがどうしましたか?」

ヘイズ
「どうかしましたか?、じゃねぇだろ」

クレア
「変な奴」

ヘイズ
「お、俺っ!?」

真昼
「そうだね ミスターヘイズ」

ヘイズ
「ここで常識なんてものはつーよーしねぇんだな・・・」

アリス
「当たり前じゃないですか、この世の秩序なんてなくなればいいと思ってますから」

ヘイズ
「文化委員長でそれはねぇだろ・・・・」

月夜
「め〜る〜と〜」

クレア
「もう、振っていい〜?」

真昼
「いいんじゃないかな」

クレア
「よっっしょ・・・・」


ころころ・・・・


アリス
「はい!みなさんで!」


全員
「「「「「「何が出るかなっ!何が出るかなっ! ちゃらららんらんららららん」」」」」」


アリス
「『本日の当たり目』〜、はいっ!」

観客
「「「「本日の当たり目〜!」」」」

クレア
「よくわかんないけど、やった」

月夜
「んじゃ、はい」

クレア
「やったww 何だろ・・・・」

アリス
「ふぅ、なんか司会者としての威厳が保たれたww」

クレア
「・・・・・・・・・」

真昼
「アリスの下手絵セット〜(ドラえもん風)」

クレア
「・・・・・・いらない」

アリス
「っ!?」

ヘイズ
「な、なんか落ち着けクレア」

クレア
「・・・・・・・」

月夜
「その反応は間違ってないわね」

真昼
「さて、泣いている人発見」

アリス
「うぅ・・・・そりゃー下手ですよ・・・」

月夜
「うっわ、何回泣いたら気が済むのよ」

アリス
「ひゅーばーとぉ・・・・・ぐすっ」

真昼
「ここで、懐から七枚中一枚だけだったヒューバートのカードを取り出した」

ヘイズ
「目的がどっかいってる・・・・」

クレア
「今すぐ燃やしたいんだけど、ライターかなんか頂戴」

アリス
「うぅ・・・にわとりココロ伊豆ぶろーくんばいクレアですよ・・・・」

真昼
「そういえば、WBCG販売されたらしいね」

月夜
「そうね」

ヘイズ
「突っ込みがたんねぇぞ、この面子」

クレア
「かちっ(ライターの音☆)」

アリス
「かんじ〜ないよ〜、きえてくよぉ〜・・・・」

真昼
「真っ赤に燃え上がっています」

月夜
「じゃ、ここらへんで終わりでいい?」

ヘイズ
「んで、結局なんだったんだよ・・・・・」







































































































全員
「「「「「さぁ?」」」」」


















































よくオチがわからないものを提供しましたー!
本当にすいませんww




















<アリスのぼやき>
 




「人食い鳩と千里眼と歩行雑音機械の優雅な日常」

次回でおしまいです〜
あと少し、ひっぱってしまって申し訳ございません・・・・


さて、今後の予定ですが

・優雅な日常 終わり

・短編 灰かぶりとか

・WB4姉兄弟妹

・す〜ぱ〜WB&TOGブラザーズ(未定)

御伽噺旋律(長編SS)





みたいな感じになりそうです

未定って書いているのはまったくWB関係ないキャラがでてくるんで
本当にいいのか、許可らしきものをとってからにします
もし、乗らなかったらブログのほうでお願いいします


オマケとしてすばらしいイラストたちを乗せておきます
リュア姉&夢民様 さんく ゆー!
ちびイース

ちびイース(リュア姉)
イース

イース(リュア姉)

イース!


イース(夢民様)










本当にありがとうっ!


<作者様サイト>
 ♪ジュエリー クレパス♪

♪君の瞳にファンタスティック♪ ・・・・え?閉じる?