FINAL JUDGMENT
〜衣替え〜














その日の朝は、一人の少女の発言から始まった。























「レシュレイー?起きてます?」

レシュレイ・ゲートウェイが自室で着替えていると、ドアをノックする音と共に聞きなれた声が聞こえた。

当のレシュレイには、その声が誰のものかなんて一秒足らずで理解できる。

「―――今着替え終わるから待ってろ…っと、これでよし」

紺色の靴下を履き終えて扉の前まで歩き、がちゃ、とドアノブを捻る。

扉の向こうに居たのは、桃色の髪の少女―――セリシア・ピアツーピア。

「ん?迎えに来てくれたのか。ありがとう」

「どういたしまして…ところで、レシュレイは今日、何か予定ってあるの?」

んー、と少しの間考えて、レシュレイは答えを出す。

「いや、特にないな」

そういい終えた直後、セリシアの顔に笑顔が浮かんだ。

そして次の瞬間、何の前触れもなく彼女は告げた。
















「良かった…じゃあ、今日はレシュレイの新しい服を買いに行きましょう」
















「…何?」

…一瞬、何を言われたのか分からなかった。

朝の寝ぼけた頭では、尚の事だっただろう。










【 + + + + + + + + + 】














セリシアは確かに口にした。

『今日はレシュレイの新しい服を買いに行きましょう』と。

「俺の…新しい服?」

そう言われたものの、ぴんと来ない。

寝ぼけているとかそういう訳ではなく、その単語にぴんと来ないだけ。

「うん。レシュレイもそろそろ新しい服を着たほうがいいと思うの」
 
「だけど、この服だってまだまだ着れるぞ…」

そう言って、レシュレイは己の着ている服を指差す。

「うーん、そうなんだけど…できれば、もう少しかっこいい服を着てもらいたいの…」

うー、という声と共に、セリシアがその顔に不満を露にする。

「と言ってもなぁ…父さんのファッションセンスで選ばれた服だし、迂闊に新しいのを買ったら『俺の選んだ服がそんなに嫌なのか――っ!!』とか言って、いじけて布団の中に潜り込みそうな気がするぞ」

「…それは、ちょっと否定できないね」

ちょっとした苦笑いを浮かべるセリシアだが、次の瞬間には真面目な顔になって話を戻す。

「でも、何を着るかはレシュレイの意思に委ねられているんだと私は思うの。
 それにレシュレイは、外からの目もちょっと気にするべきだと思う。
 この前の買い物に行った時、人がいっぱい居て、こんな世の中にあっても、街の人達は着るものには結構こだわっていたように見えたわ。
 ちゃらちゃらした服を着て欲しいってわけじゃないけど、もうちょっと選んでもいいんじゃないかなって思ったの」

「…なんかその言いようだと、俺が人の目をあまり気にしてないような言い方なんだが…。
 そりゃ、確かに俺よりもいい服を着ている奴はいっぱいいたし、俺だって新しい服の一枚くらい欲しいって思ったことがたまにあるさ…。
 だけど、この家にはそんな事に金をかけている余裕なんて…」

「あ、その点は心配ないですよ。
 ―――だからまずは、みんなの所に行きましょうよ、レシュレイ」

そう言った直後には、セリシアはレシュレイの腕を掴んで歩き出していた。

「あ、おい!!腕を引っ張るな!!」

引きずられる形になる直前で体勢を整えなおしたレシュレイは、その後も引っ張られる形で歩いていく羽目になった。









【 + + + + + + + + + 】













朝食を終えて、居間に全員を集めてからセリシアが口を開いた。

「…そういうわけで、レシュレイに似合うような服を一緒に探してくれませんか?」

事情を聞いてから、最も最初に口を開いたのは論だった。

「レシュレイに似合う服か…ふむ、丁度オレも新しい服が欲しかったところだし、一緒に行こうじゃないか。一応資金はあるしな。
 あ、もちろんメインはレシュレイの服選びだけどな」

「あ、わたしも一緒に行きます。
 わたしはこの前、新しい服を論に買ってもらいました。
 論はその時は自分の服は要らないって言ってたけど、わたしばかり新しい服じゃ不公平だもの」

「賛成が三人。過半数超えてるよ、レシュレイ」

「その前に一つ聞きたいんだが…や、やっぱりこの服って地味なのか?」

と、自信なさげに口を開くレシュレイ。

「…デザインとしては悪くないんだが、お世辞にも派手とは言えないし、黒系なのも手伝ってどうしても地味に見えてしまうな…。
 お前は元がいいんだから、もっと年相応な服を着るべきだと思うぞ…今まで黒い戦闘服を着ていたオレが言えた立場じゃないかもしれないけど」

と、先ずは論からのコメントが来た。

因みに、今の論はあの黒い戦闘服ではなく、茶色のジャケットと群青系のジーパン。

「…わたしもそう思いますね。
 申し訳ないんですけど、この街に居る同い年の人は、もうちょっと若者向けな服を着てますよ」

そう言ったヒナの今の服装は、白いセーターと、フリルのついた白いロングスカートだ。

「…要するに、俺の服装選びにはセンスが無かったって事かよ…」

で、頭を抱えて一人で落ち込んでいるラジエルトの姿が其処にあった。

レシュレイとセリシアの服を選んだのは他ならぬ彼であり、今、レシュレイの服装が否定されているという事は、自分にも責任があるという事を痛感している模様らしい。

因みに、当のラジエルトは二十七歳…まあ、今時の若者と比べて多少のズレがあるのはいたしかたないといった所か。

数年のブランクがこうまで大きいとは、ラジエルトも思ってなかっただろう。

「よっし!!分かった!!
 こうなったら俺も行こうじゃないか!」

「研究ばかりしてないで、たまには外を見るのもいい事だと思うしな」

「余計なお世話だ!!」

論からの鋭い突っ込みに、ラジエルトが言い返す。

その時、周囲に小さな笑いが起こった。










【 + + + + + + + + + 】













そんなこんなで数十分後、五人は洋服売り場にたどり着いた。

女性服売り場に男性が行くのとは違い、男性服売り場に女性が居た所で何の不自然さも無い。寧ろ男としては、自分の着る服を彼女に見てもらうという事から、同行を願う者の方が多いだろう。

因みに、この時ばかりはラジエルトも白衣じゃなくて普通の成人男性が普段着るような服を着ている。まあ、分かりやすく言うならニットとワイシャツとジーパンか。

「さぁて、張り切って探すかー!」

何故か当人のレシュレイより張り切るラジエルト。嗚呼元気父さん此処にあり。又の名を馬鹿親と言う。

「…とは言ったものの…どれがいいのかな?」

辺りを見回しながら、レシュレイに似合いそうな服を探すセリシア。

実際、セリシア自身、男の子の服を選ぶという立場に回ったのは生まれてから初めてである。

妙な緊張感と共に心の中に高揚感が漂うのを隠し切れない。

「そこまで緊張してもらわなくてもいいって」

で、服を選んでもらう立場にあるのに、何故かその当人より緊張しているセリシアなだめるレシュレイ。

「何、セリシアがいいって言うなら、俺はそれを着るだけだ」

安心させるため、そう付け加える。

その言葉に、セリシアがレシュレイの方を振り向いた。

「…じゃあ、これとかも?」

そう言って、セリシアは近くにあったパンダの着ぐるみを指差した。

「…流石にそれは勘弁してくれ」

レシュレイは苦笑混じりに返答する。流石にそれを着せられてはたまったものではない。

「冗談だってば」

セリシアの顔には、小さな微笑が浮かんでいた。

















離れると迷子になって危険だとかいう訳で、五人は纏まって行動する事にした。

各々が服を選び、レシュレイに試着してもらう。それで決まればそれでOK。

「…んー、これは流石に似合わないか?」

そう言って、ラジエルトは一着のジャケットを手に取る。

長袖で、裾がわき腹の辺りで止まる、一たび着ればその者に活発的なイメージを持たせるタイプの服だ。

「…正直、レシュレイに黄色系の服は似合わないと思うな」

だが、論は厳しい目でそれを否定する。

「そういう論は何か見つけたのか?」

「いや、中々見つからないな…売り切れか?」

ラジエルトからの言葉に、洋服売り場を物色しながら答える論。成程、確かにラジエルトが手にしているようなものしかない。

ここには無いなと判断した二人は、別のコーナーへと移動した。

「ヒナちゃーん、そっちは?」

「こんなのがありましたので、ためしに持ってきてみますー。待っててください」

セリシアの声に対する返事と共に、一着の服を携えたヒナがとてとてと歩いてくる。

まるでひよこみたいな子、と思いながら、ヒナが持ってきた服を見て、セリシアが一言。

「…流石にこれはワイルドすぎだと思うの」

同時に、人差し指で頭を押さえた。

ヒナが持ってきた服は、まさにジャングルと形容するのが相応しいほどの野生的な柄をした巨大なコートのような服だった。というよりは寧ろ迷彩服だろう。なんでこんなのを扱っているのかが疑問に残ったが、それを考えるのはやめにした。

しかもこのダッフルコート、丈の長さがヒナの身長と殆ど変わらない為に、ヒナの足元を見ると、つま先立ちをしていて足がふるふると震えている。

加えて、顔も何か引きつっている…とどのつまり。どう見ても足が辛いのは明確。

「…論、戻してやってこい」

見かねたラジエルトが助言。

「分かった。ヒナ、それをこっちに」

ため息交じりの一言と共にコートに手を伸ばし、ヒナの手が掴んでない部分を論が掴む。

「は、はい…論。あ、足が辛かったの…」

ダッフルコートを渡すのと同時に、つま先立ちで踏ん張っていた足が解放されて…バランスを崩した。

「きゃあっ!」

背後に倒れこんだヒナは、運よく近くにあった『試着室』とかかれた壁に寄りかかり、体勢を整えた。

が、その際に軽く頭をぶつけたらしく、両手で後頭部を押さえる。

「…うぅ」

「ったく、無理しなくてもいいのに…ま、その頑張り屋なところがいいんだけどな」

論のその言葉で、ヒナの顔にぱぁっと花が咲いた。

「あっちはあれでいいとして…んで、後はどんなのがあるよ?
 と、その前に、セリシアとしては、レシュレイにどんな服を着て欲しいんだ?
 その回答次第で、服のジャンルをある程度は絞り込めると思うぞ」

「出来れば…こういうのがいいと思うんですよ」

そう言って、近くにあった店内用のカジュアル誌を手に取り、その中の一ページを開き、写真に写っている一人の人物を指差した。

「…これ、か?」

それはなんというか…妙に服飾に凝っているタイプの服だった。

紫色を基調としており、縦に二本ほど黄色を基調としたベルトのようなものが入っている。加えて、何故か肩口には強化カーボン製の肩当がつけられていた。

「へぇ…最近はこんなのが流行ってるのか…」

そう言ってラジエルトは辺りを見渡したが、そのような服が置いてあった場所は何処もかしこも「SOLD OUT」の札が下げられていた。

「…残念ながら、お目当ての服は無さそうだな…正直、この情勢じゃ次回入荷も期待できないだろう。
 しかし、買い物できる時間なんて今しかなさそうだし…よし、今あるもので決めとこうぜ!
 チャンスを逃しちゃままならねぇからな!」

「そうですね!買い物が出来るうちに、ですよね!」















【 + + + + + + + + + 】

















すったもんだの挙句、レシュレイの服装が決まった。

―――とりあえず一言で言うと『蒼い』だった。












しかし現在、色々あって若者向けの服は殆ど売り切れてしまっていた。

ご存知の通りシティ・メルボルンの情勢は非常に悪く、服を作るくらいなら街の復興にエネルギーを回すのが第一。そんな簡単な理屈は子供でも理解できる。

というわけで、なすすべくしてなったのがこの服である。





























「へぇ…まあ、確かに前よりはいいだろうな」

顎に手を当ててうんうん、と頷くラジエルト。

「寧ろ見違えるようになったとすら思えるんだが…へぇ、オレも今度、こういう服を着てみるかな」

「ろ、論。ぜ、是非とも着て…」

「いや、なんでそこでヒナが赤くなる?」

「その…想像しただけで…凄く似合ってると思ったから…」

「そう…なのか?」

「はい!絶対似合うと思うから!」

…これが誰と誰の会話だか、説明する必要など無いだろう。

「レシュレイ、よく似合ってるよ」

「ああ、ありがとう。
 …それにしても、前の服とは随分と感覚が違うな…」

「いいんじゃねぇの。着てりゃなれるって」

「父さんが言うと何となく説得力がある気がする」

「あ、私もそう思う」

「ってそりゃどういう意味だ!」

そして、親子仲良くじゃれる三人組。

…本来なら四人だったのだろうけれど、それは、言ってはならないこと―――。















【 + + + + + + + + + 】


















そして、安堵のため息を吐いたレシュレイが次に発した言葉は、誰もが予想していなかったことだった。
















「―――じゃあ次は、セリシアの服を探そう」

















「――えっ?」

何を言ったの?といった感じの顔になるセリシア。

「ん?俺なにか拙い事言ったか?」

「う、ううん、そうじゃなくて…でもいいの?今日はレシュレイの服だけだったんじゃないの?」

「いや、確かに…レシュレイだけじゃ不公平だよな…ええい、こうなりゃセリシアの新しい服も買ってやるぜ!」

やけにテンションの高いラジエルト。どうやら、ここまで来たら一着も二着も関係ない、と言った感じだろう。


論もヒナも、それに反対する理由がなかった。














【 + + + + + + + + + 】
















そして、レシュレイとはまた別の時の服選びが始まる。

「よし、こんなのはどうだ」

そう言ってラジエルトが指摘したのは…フリフリのついた、白を基調としたメイド服だった。

「…父さん、一度、幽体離脱か臨死体験でもしてみるか?」

ぎろり、と、レシュレイの瞳が本気で怒っている。

「待てレシュレイ!よく考えろ!お前、セリシアがメイド服を着たところを見たくないのか!?」

刹那、レシュレイの瞳の怒りの色が和らぐ。

「…そ、そりゃ見たくないと言えば嘘にな…」

「レシュレイ?父さん?」

レシュレイがその言葉を言い終える前に、にっこり、と、まるで能面のような笑みを浮かべたセリシアが二人に詰め寄ってきた。

「…って騙されるかっ!ええと、これなんかどうだ?」

慌てふためいて即効で話を変えるレシュレイ。その時レシュレイが選んだのは、赤を基調としたフレアスカートだ。

「…赤色はセリシアさんには合いにくいと思います。似合わないってわけではないですけど」

むぅ、という小さな声と共に、ヒナからの意見。

「…或いは、黒系とか?」

そう言って、レシュレイは近くにあった黒い服を手に取る。

「お、いいかもしれねぇ…んじゃ、後はこいつとこいつでコーディネイトして…」

ラジエルトも近場から似合いそうな服を物色していた。

論もヒナも、似合いそうな服を選んでいた。














―――そして、紆余曲折あってセリシアの服が決まった。

結局はレシュレイが選んだものだったが、そのせいもあってか、セリシアの表情はとても嬉しそうだった。

























この時、レシュレイもセリシアも、同じ事を思っていた。

明日からは、今日までとは違う服で過ごす―――そう思うだけで、胸が弾む。

誰もが味わったであろう経験。

人は何時になっても、新たな服に袖を通す時は楽しみなものなのだから―――。






















<To Be Contied………>















―【 おまけどころじゃない存在感になっちゃってるらしいキャラトーク 】―













ノーテュエル
「さぁて、今日もこの時間がやってきたわよー。
 どうでもいいけど、ここんとこ戦闘がないわねー。まあ、悪いとは言わないけどさ、こうも平穏ばかりだと平和ボケしてきそうな予感がするから、そろそろ何か大きな流れが起こってほしいと私としては思うわけなのよねー」

ゼイネスト
「…しょっぱなから長文お疲れ様だな―――んで、のっけから疑問なんだが」

ノーテュエル
「何よ?」

ゼイネスト
「今回の話って、何か意味があるのか?」

ノーテュエル
「そんなの決まってるじゃない。レシュレイとセリシアのコスチュームチェンジイベント」

ゼイネスト
「…あー、なるほど、そういう事か。
 しかし、何故今更そんな事を?」

ノーテュエル
「作者は基本的に『着れればいい』って感じのファッションセンスだったからね〜。
 キャラの服装に対しても、それが少なからず影響していたんじゃないかって思うわけ。
 でも、レシュレイのあの格好はやっぱし主人公らしくないって思ったみたい。
 で、試行錯誤の結果こうなったみたいよ」

ゼイネスト
「…ついでに俺の服も描き直して欲しい気がするんだが」

ノーテュエル
「えー、ゼイネストの服、シンプルでいいと思うけど」

ゼイネスト
「シンプルすぎて若者らしさがないっての。そもそも俺だって外見年齢は17歳なんだからな」

ノーテュエル
「ううーん、機会があったら考えるんじゃないかと思うんだけど」

ゼイネスト
「…要するに『今考えるのめんどくさい』って事か?」

ノーテュエル
「多分それで正解だと思うわね」

ゼイネスト
「なんだこの優先順位の差は…」

ノーテュエル
「まあ私達死んでるんだし」

ゼイネスト
「根も歯も無い事をさらっと言うなお前」

ノーテュエル
「だけど真実だしね〜」

ゼイネスト
「…なんか今日のお前、モチベーション低いぞ」

ノーテュエル
「ん〜、多分作者のモチベと被ってるんだと思う。
 このキャラトーク書いてる今現在、作者のモチベがものすっごい低いらしいから」

ゼイネスト
「それでいいのかっ!
 …そういえば、今日はゲストを呼ばないのか?」

ノーテュエル
「んー、そんな気分じゃなーい」

ゼイネスト
「どこまでモチベーション低いんだよ…んじゃ、たまには俺が押してみよう。ぽちっとな」

ノーテュエル
「ちょっと待て―――っ!そこでそう来るなんて予測してなかったわよ私は―――ッ!!」











由里
「…ええっと。あ、いつかどこかで見たようなお二人さんです」











ノーテュエル
「お久しぶりー!元気してたー?金返せー!!

ゼイネスト
「事実を捏造するな!そしていきなり元気になるな!」

ノーテュエル
「ちなみに今のは『同窓会で再会した時なんかにいう言葉ベスト3』とかなんとか。ま、どうでもいいけど」

ゼイネスト
「本当にどうでもいいなそれ」

由里
「んー、暫く見ないうちに、お二人とも随分仲良くなってません?」

ゼイネスト
「毎回毎回こいつとセットにされてれば嫌でもそうなる」

ノーテュエル
「毎回毎回ゼイネストとセットにされる私の身にもなってみなさいよ」

ゼイネスト
「そりゃこっちの台詞だ」

由里
「…結局、お二人とも仲がいいんじゃないですか。世の中では、喧嘩するほど仲がいいっていうんですっ」

ノーテュエル
「仲がいい…ね」

ゼイネスト
「まぁ、嘗ては先行者さんのお気に入りキャラ二位三位になってたからな。俺ら」

由里
「嘗て…?
 という事は、今はどうなんです?」

ゼイネスト
「ノーテュエルが四位で俺が五位だ」

ノーテュエル
「一位は誰だっけ?」

ゼイネスト
「ヒナ」

ノーテュエル
「―――よし!決定!
 まずはヒナちゃんから闇討ちに行ってきま…」











「誘ってやろうか―――永遠に戻れぬ世界へと!」

?????
「舞いなさい!振るわれる冷厳雪花の一撃!怜悧なる裁きの為に!」

















ノーテュエル
「う"、う"にゃ〜!  ど、どこからか二本の日本刀で斬りつけられたのと、血のように紅い鞭で打たれたのが同時に襲ってきた〜!」

ゼイネスト
「おお、見事にバチがあたった。
 しかし呼ばれてもないのに、二人してよく駆けつけられたな。愛とは凄いものだ」

由里
「うーん…今現れた人影の中に、お兄ちゃんの姿を見たような…」

ノーテュエル
「二人してそんなのん気な事言ってる場合か―――っ!」

ゼイネスト
「というかノーテュエル、まずはその頭からどくどくと流れ出てる血を止血したほうがいいと思うのだが」

由里
「き、きゃあああああああああああああ!!」

ゼイネスト
「…此処に一人怖がってるのも居るし」

ノーテュエル
「って、私の身体への心配はなしかい!!」

ゼイネスト
「どう見ても自業自得です。ほんとうにありがとうございました」

ノーテュエル
「そんなあんたこそキャラ変わってるじゃないのよ!
 …ああもう!こんなもの―――っ!」

(ぴたっ)

由里
「…あ、出血が止まった」

ノーテュエル
「女の子は顔が命!このような傷など即座に塞いでみせるわ!!」

ゼイネスト
「執念って凄いな…」

ノーテュエル
「てなわけで、さっさとトークするわよー!!」

ゼイネスト
「此処までくるのにこんなにかかってる…どれだけ前ふり長いんだよ今回…」











ノーテュエル
「とまあ、これで、レシュレイとセリシアの衣装チェンジイベントは終わったわけね」

由里
「私としては、新しい服も結構似合ってると思いますよ」

ゼイネスト
「由里は…着替える必要はないか」

由里
「ええ、私のこの服も、作者がかなり考えた結果出てきたものらしいですし」

ゼイネスト
「…そういえば、俺の描き直し版が線画だけ上がってると聞いたな(2007年2月中旬現在)」

ノーテュエル
「なんですってー!わ、私は!?」

ゼイネスト
「お前もだそうだ…ただ、他にやる事があるから後回しになってるっぽいが」

ノーテュエル
「ふーん、そうだったんだ。
 ていうかゼイネスト、なんでそんな大事な事今まで忘れてたのよ」

ゼイネスト
「前半戦はお前のテンションが低かったから、話そうにも話せなかったんだ。
 …と、そろそろ時間のようだな」

由里
「そうですね。私も色々と忙しいですし。
 それでは次回は『今、世界が動く』でお送りします!」

ノーテュエル
「ぐっばーい」

ゼイネスト
「では」






















<こっちもTo Be Contied〜>




















(あってもなくてもどうでもいいような)作者のあとがき>








主要キャラ二名の服が前のデザインから一転しました。
ていうか、前の服がかなり問題…特にレシュレイ^^;
あと、時屡さんがたててくれた某企画のお陰で、さらにやる気が上昇したのも大きな理由かもしれません。



そんな訳で、レシュレイとセリシアの服装は、あれが最終デザインになると思ってください。
同盟作品で服装チェンジをテーマに扱った作品は滅多にないので、それもかねて。
って、これ前回も似たような事言ったな私w



キャラを描くたびに、少しずつの変更点を加えるのは、やっぱり変化がほしいかなって思うからかな。と。
他の方々だと巫女服とかそういうのが出てきてるのですが、思い切った巫女服が描けないのが私。
だからアルテナがゴスロリ服に身を包んだわけですがw
だってローゼン好きなんだもの。




それでは、また次回に。









○本作執筆中のお供
茎わかめ。







<作者様サイト>
Moonlight butterfly


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