第三章

「なにかがはじまっているようだった」























悩み苦しみ辿りついたは信念の果て

望む全ては目の前にある

気づくことは、たった一つでいい

――――そして最後は、君が決めるんだ


























清閑。

沈黙。

静寂。

耳鳴りさえしそうな無音がこの場に広がった。

「え・・・・・・っと」

おそるおそる錬が口火をきる。

「君は・・・・・・だれ?」

言ってからしまったと思う。

いきなり無遠慮な質問・・・・・・というより相手は敵である可能性もあるのだ。

そんななか唐突に素性を聞くなどもっての――――

「――――――――」

「!」

いきなり少女が倒れ伏した。

ふら、と、まるで緊張の糸が切れたように体が傾ぎ、黒の長髪が翻った。

「お、おい!」

「ちょっと! だいじょうぶ!?」

「大丈夫ですか!?」

慌てて駆け寄り、抱き起こす。

外傷はない。

しかし少女の胸は苦しげに上下し、その眉も寄った苦悶の表情のままだ。

「おい、しっかりしろ!」

力強い声でヘイズが呼びかける、が、反応は返らない。

そこにフィアが割り込んだ。

「見せてください。床にゆっくりと横たえて・・・・・・そうです、回復体位に」

そしてそのままヘイズを横へどかし、少女の診察を始めた。

フィアが弥生さんの下へ引き取られて約一年。

”おかあさん”の手伝いをずっとこなしてきたおかげで大抵のことには処置が施せるようになっていた。

脈を取り、熱を測り、瞳孔をチェック。

錬とファンメイとヘイズが見守る中、金髪の天使はきびきびと診療を続ける。

そして、

「・・・・・・・・・どう?」

おそるおそる聞いたファンメイの問いに、フィアは少女から目を離さずに答えた。

「極度の疲労、ですね。軽い栄養失調・脱水症状も見られます――――、錬さん」

「わかってる・・・・・・・・・はい、お水」

自分とフィアのリュックから水筒を取り出し、すいのみに注いで渡す。

ありがとうございます、とフィアは受け取り、少女の頭を抱き起こして水を飲ませた。

こくりと嚥下の音がしたことに安堵する。

「大丈夫なのか?」

「命に関わるまでのものではありませんから、大丈夫だと思います」

そっと少女を横たえ、立ち上がって答える。

「はぁ〜、びっくりしたよー。いきなり倒れるんだもんね」

大仰に安堵の息をつき、ファンメイが言う。

水を含ませたことで少しは落ち着いたようで、少女の寝顔は先ほどよりは安らかになったように見える。

この分ならばとりあえずは安心だろう。

だがしかし、今ここにはもう一つ問題がある。

「でも、一体何者でしょうか?」

水筒をリュックへとしまいながら、フィアが疑問を口にした。

「・・・・・・・・・・・・・・・・」

瞬間、沈黙が降り、この場の全員が横たわる少女を凝視した。

空間歪曲によって無限にループが加えられ、偶然に頼らなければ脱出できなかった二階層のさらに下、三階層に たった一人でいた少女。

普通で括れる人種ではないことは明らかだ。

このプラントに住み着いていた、という話も寡聞にして聞かず。

それならば錬とフィアの依頼主が出した先遣捜索隊と出会っているはずなのだ。

「・・・・・・・・・とりあえず、出ようか」

考えてもここでは結論が出ない。

そう判断して先ずは脱出を優先。

「そうですね。このままにはしておけませんし」

「? でも上ぐるぐる〜ってループしてるんでしょ?」

小首を傾げてファンメイ。

確かに二階層は謎の空間歪曲によって抜け出せない迷路と化している。

だが、・・・・・・まぁ、ものはやりようというもの。

「まぁ・・・・・・少しくらい、いいよね?」

なんとなくフィアを見やる。

金髪の少女は、はぁ、と疲れたような吐息をついた。

「後で直しましょうね・・・・・・」

「・・・・・・あ、やっぱり?」

錬も溜息。

だがまぁ、こんなところでいつまでもくすぶっているわけにはいかない。

早いところこん少女を落ち着ける場所へ連れて行かなければならないのだ。

錬は壁に手を付き、





「仮想精神体制御デーモン」チューリング常駐 ゴーストハックをオートスタート)





触れた掌から金属の壁へとI−ブレインの命令が流し込まれる。

ナノセカンドの間もおかず、生まれるのは変動だ。

奇妙な蠢動と共に銀色の壁はその形状を変えてゆく。

「・・・・・・こんなもんかな?」

数瞬後には、そこにはぽっかりと大の大人が歩いて通れるほどの穴が産まれていた。

「わぁ、錬それ便利だねー」

一瞬にして生まれた穴を見てファンメイが歓声を上げる。。

そういえばエドはこういうことは全然しなかったな、と今更ながらに思い出す。

もっとも自分とエドではゴーストハックの精度・規模共に比べ物にならないが。

「ヘイズさん、頭の方を抱えてください――――、そうです。えぇ、なるべく揺らさないように」

フィアの指示に従い、ヘイズが少女を抱える。

ゴーストを維持しなければならないため先頭は錬。

その後ろにヘイズとフィア。

最後にファンメイ、という隊列で穴へと入ってゆく。

「・・・・・・・・・」

ふと、少女の顔を見やる。

年の頃、14〜15。

しかしその割にはあどけなさが残る顔だ。

・・・・・・そう、まるで自分やフィアのように。

「・・・・・・・・・」

今は落ち着いて目を閉じている黒髪の少女。

その横顔に何か惹かれるようなものを感じたのは何故だろう。

・・・・・・既視感。そうだ、既視感だ。

まるで以前にもどこかで会ったような、そんな奇妙な感覚。

そんなものを感じながら、錬は地上へ向けて一歩を踏み出した。

取り残された地下の部屋で、きらりと少女が零した涙が光った。


















        *


















「よ・・・・・・っと」

慎重に、慎重にヘイズが少女をソファへと横たえる。

地上へと戻り、ヘイズの案内でHunter pigeonへとやってきたのがついさっき。

未だ、少女は目を覚ます気配がない。

「ふぅ・・・・・・」

手近なソファに腰を落とし、一息つく。







――――ここはHunter Pigeonの居住区。

以前は操縦室にしか入ったことがなかったからここにくるのは初めてだ。

すぐ横の扉に「ふぁんめいの部屋」となぜか水玉ペンキで書いてあったのはあえてスルーしておいた。

・・・・・・・・・というかスルーせずに興味を見せたら今頃は人外魔境の世界にいることだろう。

ファンメイが椅子を引っ張り出し、ヘイズは壁にもたれかかり、フィアは自分の3cm横に腰を下ろす。

そうして銘銘が落ち着いたところでヘイズは切り出した。

「さて・・・・・・と。これからどうする?」

主にその問いは自分とフィアに対して向けられたものだ。

とはいえ依頼された目的も一応は果たしたわけだし、後は帰るだけなのだが――――

「ん〜、どこかで骨休めしたいなぁわたし。最近ず〜〜っと室内暮らしだったし」

がー、と椅子に抱きついてくるくる回りながらファンメイが言う。

「錬とフィアちゃんもいるんだし、みんなでどっか行こーよヘイズ〜」

椅子の回転はどんどん上がる。

・・・・・・・・・気持ち悪くないの?

内心引く――というかいい年した少女が椅子にしがみついて猛スピードで回っていたら誰でも引くだろう。

が、ヘイズにとっては最早日常茶飯事らしく、意にも介さず答えを返した。

「そうだな・・・・・・」

こちらを向き、

「お前らは構わないのか? ウチのわんぱくワガママ大食い姫さまはこう言ってぐぉっ!?」

「ヘンなこと言わないの! ――――で、いいよね?」

鳩尾に強烈な肘打ちが食らって悶絶するヘイズ。

そしてまったくそれをなかったようにファンメイが満面の笑みでこちらに聞いてきた。(まだ回転中だが)

フィアと顔を見合わせ、

「まぁ・・・・・・いいよね?」

「はい」

まぁ少しくらいの骨休めくらいなら罰も当たらないだろう。

・・・・・・天罰じゃなくて月姉の神罰が当たるかもしれないけどね・・・・・・

そんな錬の内心の葛藤を知ってかしらずかファンメイは続ける。

「きっまりー! よって本件は可決されましたぁっ!」

ぴょん、と未だ回り続ける椅子から飛び降り、ぐっと天高く拳を突き上げて宣言する。

それをヘイズは苦笑いの表情で眺め、

「まぁ、たまにはいいかもな」

とため息交じりにもらす。

と、そこへ投影ディスプレイが出現し、

『ところでヘイズ。現在そこまで財政は豊かではありませんが』

などと余計な一言を付け加えてくれやがった。

・・・・・・・・・余計なお世話だ。

「・・・・・・まぁ、なんとかなるだろ」

それでも一抹の不安を消せないところが悲しいが。

と、

「・・・・・・ぅ・・・・・・ん・・・」

呻きと共に少女が身じろぎした。

「お? 起きるか?」

がたたっ、と全員が立ち上がり、ソファの周りへと集まった。

少女の目が開く。

蛍光灯の光に対して眩しそうに目を瞬かせ、そしてこちらへ気づいた。

ヘイズが代表して言う。

「おはようさん」

「―――――――っ!?」

反応は劇的だった。

一瞬して少女は飛び退り、しかし壁に当たって動きを封じられた。

その目に映るのは、動揺と恐怖。

無理もない。

目が覚めたらいきなり妙な四人に覗き込まれているのだ。

警戒するな、という方が無茶だろう。

故に先ずは自分たちが無害であることを証明する。

「あぁっと、そう構えるな。こっちに害意はない」

降参のジェスチャーをとり、武器も何も持っていないことを示してヘイズが言う。

「オレたちは確かに空賊だが別に危害は加えない――――、と言っても信用しちゃくれんだろうな。まぁ先ずは現 状の確認といこうか」

「・・・・・・・・・」

少女は無言。

ただ、その目から恐怖が消えている。

「お前さんはシティ・ロンドン付近の食料プラントで倒れたんだ。――――覚えてるか? 俺たちが部屋に入って きたことを」

「・・・・・・うん。覚えてる」

今度は答えが返ってきた。

まるで何かを祈るような表情。

それでもそこには既に硬さはない。どうやら害意がないことは信用してくれたらしい。

「俺たちはそこに近くの村の依頼を受けて調査に来た。そこでお前さんと出会った、ってわけだな」

「・・・・・・・・・」

少女はその言葉に何かを考え込むようなそぶりを見せた。

しばらくの沈黙の後、

「・・・・・・誰か、他にいなかった?」

そう、ぽつりと聞いてきた。

「いや? 誰もいなかったが」

誰もいなかった・・・・・・が、いた可能性はある。

あの空間の歪みを作り出した術者がいたはずなのだ。

「だれかと、待ち合わせでもしてたの?」

ひょこ、とヘイズの横から顔を出してファンメイが聞いた。

「え? ・・・・・・うぅん、勘違いだったみたい」

少女は手を振って否定する。

「ところで、何であんなところにいたんだ? 言い方は悪いが・・・・・・行き倒れか?」

「・・・・・・そんなところ、かな」

ひどく、ひどく寂しげに少女は答えた。

それは安堵のようでもあり、喪失感のようでもある、奇妙な感覚だった。

「ふむ・・・・・・それで、これからどうする気だ?」

「え?」

「目的地とかはあるのか?」

そのヘイズの問いに、少女は押し黙ってしまった。

「・・・・・・・・・」

「教えたくねぇか? ならいい。・・・・・・それより、行くアテがないなら俺たちと一緒に来てもいいが」

「え?」

少女の目がまん丸に見開かれた。

「いいの? ヘイズ」

こちらも驚きの表情でファンメイが問う。

「いいもなにも、このまま放り出すのも目覚め悪いだろ。そこの二人もしばらくは一緒なんだ。あと一人くらいど うってことねぇ」

そこの二人、の件でこちらを一瞥する。

その顔に苦笑が浮かんでいたのを錬は見過ごさなかった。

「だって! どう?」

ファンメイがおひさまみたいな笑顔で少女へと聞く。

その屈託のない笑みに毒気を抜かれたように少女は数秒ぽかん、としていたが、

「うん・・・・・・行くアテないし、・・・・・・いいなら」

ゆっくりと、訥々と、そしてどこか躊躇するように答えた。

直後、

「決まりだねーっ!」

えいやっ、とばかりに拳を突き上げ、ファンメイが今再び宣言した。

そしてそのまま少女の手を握ってぶんぶん上下させる。

「・・・・・・・・・いいの? ヘイズさん」

その姦しい様子を横目で見ながら、錬は問うた。

仲間が増えるのは喜ばしいし、そして何よりフィアとファンメイに同年齢の友達ができることはいいことだ。

だが・・・・・・・・・

「・・・・・・・・・怪しい、っていうよりわけがわからんってのは確かだがな。まぁ、しばらく様子を見るしか ねぇだろ」

小声で答えてくる。

無論、錬もヘイズも無条件で他人を信頼はしない。

長年の経験からそれが時たま取り返しのつかないことを引き起こすということを知っているのだ。

けれどもこういうのには弱いのもまた事実。

目の前で人が倒れれば助けてしまうし、困っていれば救いを差し伸べてしまう。

両者ともファンメイやフィアの甘さを注意するが、実は自分たちのほうが甘い人間だとは気づいていなかったりす る。

と、

「ヘーイズ、錬ー。そんなとこでなにやってんの? 自己紹介くらいするの!」

お姫様のお呼びがかかり、その思考は中断された。

まあ、時間は幸いある。

おいおい考えていくとしよう。


















         *



















「それじゃあ、まずは代表からね」

「・・・・・・なんの代表だ俺は?」

そんなこんなで自己紹介開始。

「あーっと、俺の名前はヘイズ。ヴァーミリオン・CD・ヘイズだ。一応この艦の持ち主で、こいつの保護者だ」

ぽん、とヘイズがファンメイの頭を軽く叩いた。

それにくすぐったそうに身を細めてファンメイが続く。

「わたしはリ・ファンメイっていうの。えとね、えーとね。趣味は読書で好きなものはパンダで好きな色は水玉でそれでそれで」

「はい次」

「なんでーっ!?」

ファンメイの叫びを受けて次はフィアが立ち上がる。

「私はフィアです。あ、苗字とかはありません。そのままフィアって呼んでください。」

よろしくお願いしますね、と最後に一礼し、再び席に着く。

そして最後は自分。

「僕は天樹錬。天の樹を錬成するって書く。――――漢字はわかる?」

「うん・・・・・・」

簡潔だがこれでひとまずは・・・・・・っと、ある意味もう一人いたか。

「んでこいつが」

「?」

何もない空間をヘイズが指差し、少女が訝しげにそこを見やると、

『ハリーと言います。以後お見知りおきを』

「っ!?」

お、新鮮な反応。

「な、なにコレ?」

ハリーのディスプレイをつっつこうとして失敗する。

うむ、やはり新鮮な反応。

「この艦のAIだ。・・・・・・・・・見えんだろうがな」

やれやれ、といった具合に首をすくめてヘイズが答えた。

「・・・・・・・・・AI?」

まるで珍獣を見るような目つきで少女はハリーと目を合わせる。

「・・・・・・・・・・・・・・・」

『・・・・・・・・・・・・・・・』

「・・・・・・・・・よくわかんない」

『!!』

ぽつりと一言。

その言葉にハリーはなぜか相当ショックを受けたらしく、ディスプレイに”哀愁”の三本線が浮かび上がる。

これでこちらの自己紹介は終了。

さて、

「で、君の名前は?」

全員を代表する形で錬が問うた。

少女は一瞬だけ躊躇するようなそぶりを見せ、

「・・・・・・私の名前は”リューンエイジ・FD・スペキュレイティヴ”。え・・・・・・と、長いからリューネって呼んでね」

そう呼ばれてたの、と答え、錬たちの前で初めて笑みを見せた。

・・・・・・・・・あれ?

その笑みにふと違和感を感じる。

どこか、どこかで見たような笑顔。

あのプラントの最下層でこの少女――リューネ――に出会ったときにも感じたこの感覚。

それが今再び湧き上がってきた。

・・・・・・この気持ちは、なんだろう・・・・・・?

なにかが心の中でダブっているような感覚。

苦しいものではなく、どこかもどかしいようなこの気持ちは・・・・・・?

結局今回もわからない。

まぁ、リューネと共にいればそのうちこの感覚の正体もわかるだろう。

「わたしヘイズよりも名前長い人初めて見たよー? えーっと・・・・・・リューンエイびっ!?」

悶絶するファンメイ。

どうやら舌を噛んだらしい。

・・・・・・なるほど、龍使いにも一応弱点はあるわけか。

などと一瞬ばかげたことを考え、自分もリューネに向き直り、

「それじゃぁ、これからよろしくね。リューネ」

「こちらこそ。錬、ファンメイ、フィア、ヘイズ」

やはりどことなく寂しげな微笑でリューネは答えた。

だが、今はその笑顔の正体まで追求すべきではない







――――今は、新たな友人が増えたことを素直に喜ぼう。





















『・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・わたしは?』


































 おまけコーナー・旅情編 

ひねくれ者スペキュラー

リューネ「・・・・・・私の名前はリューンエイジ・FD・スペキュレイティヴ。え・・・・・・と、長いからリューネって呼んでね」

ファンメイ「りゅりゅりゅ? えーっと、りゅーんえりりりじ・すぺきゅれりるら痛ぁっ!?」

ヘイズ「・・・・・・・・・新手の宗教か?」

錬「・・・・・・・・・何かに取り憑かれたんじゃ?」

ファンメイ「違うの! えーっと、えーっと・・・・・・・・・・・・『ダフ屋』スペキュレイター?」

四人「――――――コラ」




あとがき

「な・・・・・・・・・なんということだ!?」

ファンメイ 「・・・・・・・・・出だしからなによ一体?」

「いや、なんでこの章はこんな平和なんだろうと、ね」

錬 「――――あんたは荒涼殺伐じゃなきゃまともと判断しないのかッ!」

フィア 「前作が前作でしたし、無理もないんじゃないでしょうか?」

錬 「あれは荒廃しすぎてるんじゃないの? ほっといたら一子相伝のすごいの継いだ四人の兄弟魔法士とか出てきそうじゃない?」

ヘイズ 「・・・・・・どこでお前もンな知識仕入れてんだ?」

「ば、ばかな・・・・・・なぜその裏話を知っているッ!?」

ヘイズ 「ってか本気かいっ!」

錬 「・・・・・・ってことはなに? ウィズダムはラ○ウかカイ○ウなわけ?」

ファンメイ 「あーはいすとっぷー! これ以上脱線したらもう戻れないの!」

「・・・・・・ファンメイが止めに入るほど無茶な脱線だったのか今の」

ファンメイ 「もー、そういう話はハリーとしてよね!」

ヘイズ 「・・・・・・・・・おい、また今聞き捨てならない発言聞いた気がするんだが」

錬 「ま、まぁそれは後でやってよ。それで、今回の話だけど――――」

フィア 「ここでようやく新キャラのお名前がわかりましたね。リューネさんです」

「この子の名前考えるのが何故か一番苦労したんだよね」

錬 「わざわざ長くして・・・・・・なにか意味でもあるの?」

「うんにゃ、特にない。ただ語呂よくしようとしてたらこうなっただけ。」

ファンメイ 「ふーん。でもいい子じゃん? 前のオリキャラはすごかったらしいけど」

錬 「・・・・・・・・・すごい、なんてもんじゃなかったケドね」

ファンメイ 「ふぇ?」

ヘイズ 「まぁそれだけ馬鹿みてぇなキャラだったってことだろ? 能力とか性格とかどのベクトルかは知らんが」

「この子はおとなしい子だよ? 追々正体も明かしてゆくけどね」

フィア 「しばらくは日常を描いてゆくんですか?」

「そう。『あの空の向こう側へ』に比べてこっちはより人間味ってのを出して書いていきたいからね」

錬 「もうバトルバトルの連続はゴメンだからね」

「安心したまえ、平和は平和だけどその分後半で――――」

錬 「そんな殺伐予告なんていらないよっ!」

「んでは予告・・・・・・の前にサンクスコーナーをば」

フィア 「この章から誤字脱字校正部隊の方々が色々と動いてくださいました」

「お忙しい中の作業、誠にありがとうございました。これからもご迷惑をおかけすると思いますが、どうぞお付き合いくださいませ」

ヘイズ 「精進あるのみ、だな」

「そういうこと。それでは次章は第四章『緑色の笛』」

ファンメイ 「錬とフィアちゃんの依頼主の町に戻り、わたしたちの活躍がはじまるよ」

フィア 「一時の休息と安息。ほのぼのとした雰囲気をお楽しみ下さい」

ヘイズ 「俺と天樹錬の飲み比べもな」

錬 「――――――は!?」

「それでは、また次章でお会いしましょう」

錬 「ちょっと待て――――っ! また最後に妙なこt(フェードアウト)









SPECIAL THANKS!
・有馬さん(校正部隊)
・闇鳴羚炬さん(〃)