■■先行者様■■




決して立ち止まるべからず。


―――――私はずっと、立ち止まったまま。


決して振り返るべからず。


―――――私はずっと、後ろ向きのまま。


ただ踏み出すことのみを考えよ。


―――――どうやったら前に進めるのか、私は知らない。


その一足が“道”を創りだす。


―――――道なんて、私は創れない。


その一歩が“道”となる。



―――――道なんて、見えやしない。




私はずっと、後ろ向きのまま立ち尽くす。

振り返らないで生きていくすべもわからないまま、前にも進めずその場に座り込んでいる。

どうすれば前に進めるの?

どうすれば、踏み出せるの?

わからない。

私は、ずっとこのまま。

これまでも。


多分・・・・・これからも。


















★〜SPEED‐STER〜★


<blackbard>
黒妖鳥
VS
<hunterpigeon>
人食い鳩








「いっけぇえええええええぇぇぇぇええええ!!!」


<飛燕>の船体に走る金色の刻線が、眩しいほどの輝きを放つ。
次の瞬間、<飛燕>は、時速20000キロの巨大な弾丸と化し、眼前の<hunterpigeon>に真っ向から突撃した。


   *    *    *    *    *    *  
「ハリー!操縦権を俺に!来るぞ!」
ヘイズのI−ブレインが危険を叫び、<hunterpigeon>は急加速。一瞬で20000キロにまで加速した真紅の機体は<飛燕>の突撃を下に滑り込むようにしてギリギリのところで回避した。
それを追うかのように、ほぼ同時のタイミングで船体を激しい風圧が叩きつけてゆく。
並みの艦艇とは比較にならない、高度な耐震システムが導入されているはずの<hunterpigeon>のコックピットを激しい振動が襲う。後方を向いた船外カメラには、すで豆粒のような大きさと化した敵艦が映る。
「すげぇ加速だぞあの野郎!?」
『今のではっきりしました。残念ながら、瞬間加速性能は敵艦の方が上のようです。想像するに、おそらくは旋回性能といったものもこちらが劣っていると考えていいでしょう』
「ったく、何から何までライバル精神まるだしだな。挑戦してきただけのことはあるぜ」
『ヘイズ、敵艦が回頭します』
視界の横のサブ・スクリーンに映し出されるのは、鋭い弧を描いて旋回し、後方から高速で迫る漆黒の敵影。
「わかってる・・・なめんなよ!」
真紅の船体は、接近距離わずか20メートルでその身体をひねるようにして全長120メートルの弾丸を回避。すれ違いざまに、精密照準をつけずに敵機の飛び去った方向へ荷電粒子砲を連射する。
しかし、そのことごとくがいとも簡単に避けられてしまう。
「ちっ、速い!」
<破砕の領域>は、<予測>によって敵の攻撃パターンが読めなければ、空振りするばかりでかえってI−ブレインの負担を増やすばかりになってしまいかねない。敵の行動パターンの解析が終わるまでは、なるべく通常攻撃で牽制するしか手はない。


しかし・・・・・一つ、奇妙なことがある。

<hunterpigeon>を急上昇させて、敵のインパルス砲と撃ち続けに突っ込んできた敵機をやはり皮一枚で避ける。


攻撃が、明らかに単調すぎる。
だいたいなぜ突っ込んでくる?
神風特攻の自滅覚悟で俺と心中でもするつもりなのだろうか?
俺、誰かになにか恨まれるようなことしたっけか?
・・・・・したな。結構。

まあ、気をとりなおして
「ハリー、怪しいと思わねぇか?」
『“なぜ、突撃しかしないのか?”そう言いたいんでしょう?それは私も同感です』
「試しに解析してくれ。もしもあの黒い艦が強固な装甲を持っていたとして、あのスピードでこの船に衝突したら、どうなる?」
『解析する必要もなく、<huntepigeon>は完全沈黙です。船体は完膚なきまで粉々に砕け散り、私たちはこの船と共に心中することになります。あの船の攻撃的な形状からして――――』
「むしろそういう・・・・攻撃方法を考えられている?」
『はい。―――――左舷後方より敵艦接近。危険。回避勧告』
「わかってる!」
加速する瞬間に、シティ・ロンドンに臨時所属した際にリチャードが新設した後部発射口から強力な新型爆雷を20基、惜しみなく射出する。
すると、思ったとおり、敵艦が爆雷の間を桁違いの運動性能を見せ付けるかのようにすり抜けてゆく。

それを待ちわびていたと言わんばかりに、ヘイズが口端をにやりと吊り上げる。

―――――――――喰らえ。

『起動。同時爆破』
I-ブレインからの起爆コードにより20基もの強力な爆雷が漆黒の船体を囲む形で一斉に爆発。凄まじい爆発の光球が漆黒の船体を一瞬で包み込み、轟音と爆風が周囲の空間を圧しながら数百メートルの距離をおいた<hunterpigeon>にまで襲いかかる。
そこらの艦艇ならば、文字通り跡形も残らないほどの爆発だが・・・・・。

「俺の予想なら、あの艦の主な攻撃方法は多分、つーか、間違いなく――――――――――」
激しい振動に、操縦席にしがみ付きながらヘイズが呟く。

『! 特殊な次元操作反応感知!2時の方向!』

“体当たり”だ!!」


即座に脳内で命令を飛ばし、的にならないようにと移動し続けていた<hunterpigeon>を急停止・急後退させる。その鼻先すれすれを、爆炎を突き抜けて黒塗りのナイフのような船体が一瞬でかすめた。またもや強大な風圧が船体を横殴りにし、<世界樹>の情報侵食にも耐え得る世界有数の強固な装甲をミシミシと軋ませる。
刹那、間髪入れずに船体を死神のローブのようにひるがえして、航空力学を真っ向から否定するかのような動きで敵艦が真上から突っ込んでくる。その攻撃を<hunterpigeon>は進行方向を急角度に変えて緊急回避。接触をなんとか避けるが、風圧だけは避けられない。
自然界には在りえない加速に猛烈なソニックブームが巻き起こり、地上では積もった雪が高く火柱のように立ち昇り、遥か上空では“雲”が深く削られ、自らの黒い破片を空中に撒き散らす。
その膨大な強風に煽られたはずの<hunterpigeon>が、慣れた動きで姿勢を水平に制御する。
『ずいぶん原始的な方法ですね』
「かもな。だが、あのシティ・ロンドンの新型爆雷20基でも掠り傷一つない馬鹿げた装甲で出来た120メートルの船体全てが武器なんだ。もっとも確実でもっとも強くもっとも単純な攻撃とも言える」
『・・・調査終了。確かに、見る限り敵艦はまったくの無傷です。逆に呆れてしまいます』
ハリーが、軽い口調で報告する。
それは、確かな勝利を確信している者の口調だった。

「―――――まぁ、確かに装甲はふつーよりは堅いかも知れねぇ。だが、そんなの特に問題はねぇ。攻撃が単調すぎる。所詮素人だったってことさ。プロの力量ってやつを見せてやる。
っつーか正直言って、商売敵が増えるのも面倒だしな!!」
ヘイズが、両手をプラプラと振り、指の筋肉をほぐした。ほぐし終え、右手をビシリと前に突き出す。

<hunterpigeon>おれたちを敵に回したこと、後悔させてやるぜ」

















ヘイズもハリーも、気付けるはずはなかった。

ヘイズたちの闘っている、黒い艦<飛燕>。

その内部、

『統合槽』にたゆたうフィアーの濡れ光る唇が、ニタリ・・・と歪んでいたことに―――――














    |    |    |    |    |    |    |  

「た、闘っちゃダメです!ヘイズさん!!」
必死に空に向かって叫ぶフィアの腕を、錬が掴んだ。
「無駄だよフィア、聞こえるはずがない。それに、わかったでしょ?“アイツ”がフィアのことをどう思っているのかが」
「・・・で、でも・・・・・」
錬にしてみれば、フィアーと呼ばれるあの天使の生き残りは憎悪の対象でしかない。
――――大切なフィアを、傷つけたのだから。
「アイツはフィアにひどいことをたくさん言ったじゃないか!それでも許すつもり?そんなの優しすぎるよ!」
「でも・・・・・でも・・・・・!」
「それに、今フィアが<同調>を使ったら、フィアが死んじゃうかもしれないんだよ!?」
「え?どうして・・・・・」
キョトンとするフィアに、錬がさらに詰め寄る。
「忘れたの!?同調能力者が複数集まって同調の効果範囲がかぶったら、相対的にゲシュタルトが崩壊していって、脳組織が崩壊しちゃうんだよ!今アイツが同調を使ってたら、止めに行ったフィアは・・・・・!」
「あ・・・・・」
完璧に失念していた。
錬の顔が、苦しげに歪む。
「僕は、壊れちゃったフィアなんか見たくないよ・・・・・」
「・・・・・すいません、錬さん。でも、私はやっぱり・・・・・。それに、ここで闘ったら・・・・・」
「そう。問題はそれ」
二人を黙って見守っていた男女のうちの男の方が答える。
「あの2機が起こす風圧ソニックブームは今はまだシールドで防がれてはいるけど、いつまで持つかわからない」
頭上では今も、“町”のシールドがビリビリと振動している。
そう言った真昼に、フィアが問う。
「もしも、シールドが壊れちゃったら・・・・・この町や、みんなはどうなってしまうんですか?」
「途端に計り知れない風圧ソニックブームがありとあらゆる建造物をぶち壊し人間を巻き上げて、この町は一気に廃墟に早変わり!迷惑なんだから、まったく!」
月夜が、憤慨とした口調で答えた。





「・・・・・なぁ、さっきから不思議に思ってるんだが」

唐突に、ヴィドが、空を高速で飛びまわる2機をなんとか眼で追いかけながら呟くように言った。
「<hunterpigeon>はわかるけどな、なんで<飛燕>の方はこっちに撃ってこないんだ?」
「え?どういうこと?」
「錬、お前ならラグなんとかで、もっとよく見えるんだろ?あいつ、<hunterpigeon>のことを上から狙うときだけ、ビーム撃たなかったんだ。下からも攻めない。まるで、<huntepigeon>が撃ったビームを<飛燕>がよけてこの町に当たるのを避けてるみたいじゃねぇか?」
錬は、I-ブレインを戦闘起動させ、知覚係数制御デーモンである<ラグランジュ>を展開。頭上の2機の動きをしばらく観察する。
「・・・・・認めたくないけど、確かにそう見えないこともない」
「・・・・・だから?つまりどういうことよ?なんで?」
事態をよく呑み込めない月夜に、真昼がいつもの澄ました笑顔で諭す。
「月夜、簡単なことだよ。あの<飛燕>に乗っているフィアーって娘は、少なくとも今僕たちが思っているような、他人を関係無関係に関わらず戦いに巻き込むような冷酷無比な奴ではないみたいだってことさ。だろ?フィア?」
段々と、暗かったフィアの顔に笑顔が燈る。
「・・・・・はい!」
真昼はフィアに満足そうに頷き返して、「よし!」と手を叩いた。
「これで、二人とも死んでもらっては困るようになった。片方は二人の命の恩人っていうヘイズさんって人だしね。なんとかして戦闘を中止させないと」
「簡単に言うけどさ、真昼兄。どうすんのさ?まさか僕にあの中に飛び込めって言うんじゃないだろうね?」
「「「・・・・・・・・」」」
真昼を含め、月夜やヴィドまでもが真剣な眼差しで錬を見つめる。
「なっ!?ちょっ、ちょっと待って!?マジ死ぬ絶対死ぬ確実死ぬから!!」
「冗談だよ。通信を繋げてみよう。ちょっと苦労しそうだけど、できないことはないさ」
ちっとも冗談を言っていたようには見えない真昼が提案する。
「よっしゃ。隊商ん中に詳しい奴が何人かいる。そいつらにも手伝わせよう」
「こっちにも何人かくれると助かるわ。さてと、私も頑張りますか!シールドの調子を調べてくる!」
「わ、私も手伝います!」
そこにいる全員が、一斉に活動を始めた。





そこにいた人間が慌しくそれぞれが決めた持ち場に散っていく中、一人、真っ白な地面に立ち尽くす人間がいた。

「・・・・・あ、あれ?あの・・・僕は・・・・・?誰か僕にも持ち場を・・・・・」

その人間はしばらくその辺でウロウロとしていたが、やがてとぼとぼと真昼の去った方向へと歩み出した。

(僕って何気に扱いが酷いよね。ぶっちゃけ体のいいギャグ要員?みたいな感じに扱われてるような・・・・・今度の『おめでとう錬企画』に期待しよう・・・・・んに゛ゃっく!?)

人間が、足元のフィアーの置いていったダンボールに思い切りこけた。
彼は雪に顔を埋めたまま、しばらく立ち直ることが出来なかった。


・・・・・・二つ以上の意味で。









   *    *    *    *    *    *  
『ヘイズ、真正面。来ます!』
「おうっ!【スピーカー】準備!」
ヘイズの命令に応じ、<hunterpigeon>船体の左右の装甲がスライドし、流線型のスピーカーが迫り出される。
「―――――まずは、左の翼を落とす」
ヘイズの突き出された右手の指が弾かれ、小気味よいを鳴らした。

その“音”は、自らの波動によって空気分子の配列を書き換え、修正し、在りと在らゆる物体全ての情報を“解体”する、究極の“見えない魔法陣”を空中に描いてゆく。

その“破砕の音”は超高性能のマイクに拾われ、瞬時に様々な大小全ての雑音を何層ものフィルタで除去。
原音を超厳密に保たれたまま外界の予定された位置に吐き出される。

その“音の姿をした究極の魔法陣”は、世界随一の予測能力を持つヘイズのI-ブレインの予測通り、漆黒のステルス塗装を施された敵艦の進行方向に出現。その鋭い形状をした左翼を、球形状に抉り取る。
















はずだった。








エラー。解体対象不明・・・・・・。敵艦接近。危険』


「っっっなんだとっ!!??」
I-ブレインの無常極まりない報告に、ヘイズが思わず叫ぶ。
『ヘイズ、前!!』
「!!」
メイン・スクリーンを埋め尽くすは、大気を斬り裂くソニックブームを引きつれて迫り来る、漆黒の矛先。
「ちいぃっ!!避けろぉおお!!」
咄嗟の命令で、相対距離わずか120センチまでに迫った鋭い艦首が<hunterpigeon>のコックピットを貫く寸前に回避。

しかし、

「っ、くっそおおぉおおぉおおおぉビ―――――――――――ッチ!!」

空中に、表面が紅色をした特殊装甲が数え切れないほど四散する。
コックピットの中の様々な機器・計器が紫電と火花を巻き散らし、そのスクリーンに『DANGER』のエラーメッセージをこれでもかというほど映し出す・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・

・・・・・・・・
+    +    +    +    +    +    +
『――――外されましたね。さすがは<huntepigeon>』
「すぐには殺さないわ。もう少し、“世界最強の艦”との戦闘を楽しませてもらいましょう。あっちは今頃大慌てだろうし・・・・・」
『・・・・・ん?フィアー、下の“町”から特殊な通信電波が放射されています。どうやら、<huntepigeon>に向かってるようですね』
「・・・ふぅん・・・・・まぁ、いいわ。通信を傍受しといて。私の合図で妨害してね」
『承知しました』
暖かい“羊水”に白く美しい裸体をたゆたせながら、少女はくすり、と微笑んだ。

(私は、強くなる。もっともっと、強くなる。絶対に、絶対に・・・・・!)












   *    *    *    *    *    *  

「ハリー、状況報告ッ!」
ヘイズが、ふらつく頭を左右に振りながら咆えた。
『幸か不幸か、主要な箇所への機関にはほとんど影響はありません。が、右翼を基礎部分から完全に破壊されました』
時々ノイズがちらつくサブ・スクリーンに、見るも無残な右翼“跡”が映し出される。
「くそっ!まぁいい!ハネなんざただの飾りだしな!」
強がりながらも、ヘイズの頭はこれ以上ないほどに混乱していた。
『対象不明』、すなわちそれは、ヘイズが確かに放ったはずの『破砕の領域』が敵に当たらなかったということ。もしくは届かなかった・・・・・・、ということ――――――――


―――――届かなかった?


「ハリー、あいつの装甲についてもう一度調べてくれ。例の次元操作反応と何か関係があるはずだ」
了解コピー。しかしヘイズ、気になることが・・・・・』
ヘイズが、ああ、と頷く。
「あの野郎。完璧に手加減してやがる。下の“町”を気遣う上に、俺たちにこうやって考える機会を与えてる。 くそっ SHIT!なめられたもんだ!」
すっかり復活したメイン・スクリーンには、数百メートルの距離を置いて、轟々と吹き渡る吹雪の中、何事もないように静止する敵艦が映る。
傍から観れば、両者が互いの隙を狙い睨み合いをしているかのようにも見えるが、実際は、もうすでに勝利の見えてしまった戦い。
片方が生かされているのは、そう。
まるで死神がそのぽっかりと空いた二つの双眸で、ゆっくりと死に逝く者をただ眺め、その者の精神を嬉々として削りながら、ただただじっくりと甚振り続けたいから―――――


「―――――ムカつくぜ、かなり―――――ん?」

サブ・スクリーンが点滅した。


ぴぴっぴぴっぴぴっぴぴっ!



刹那、コックピットに響き渡った甲高いコール音に、ヘイズの心臓は見事に蹴り上げられた。
『ヘイズ、通信です。下の“町”からですね』
「そうか・・・・・・」
メイン・スクリーンのド真ん中に、縫い付けられたかのように微動だにしない黒い船体を少しの間睨み付ける。

ぴぴっぴぴっぴぴっぴぴっ!

漆黒の艦は、やはり微動だにしない。
「出ろ、ってことか?いいじゃねぇか。ハリー、繋いでみてくれ」
『了解。念のため解析してみます。5秒待ってください』
「・・・さて、吉と出るか凶と出るか・・・・・」
『作業完了しました。繋ぎます』
ヘイズが通信機のマイクを手に持ち、何が起こってもいいように身構え、

『ヘイズ、大丈夫!?』

まだ声変わりも経ていない少年の大声が、スピーカーから流れ込んできた。
予想だにしていなかった相手に、一瞬ヘイズが驚く。しかし、それが前にも聞いたことのある声だと分かり、さらに驚いた。
「お前、もしかして<悪魔使い>の――――天樹錬か!?」
その声の持ち主は、1ヶ月前に出会った世界有数の能力者の一人、天樹錬、通称<悪魔使い>であった。










    |    |    |    |    |    |    |  


『・・・お・・・(ザザッ)・・・いの・・・(ズッ)・・・んか!?』
隊商の通信専用フライヤーから持ち出して来たスピーカーからは、先ほどから砂嵐のようなノイズ音しか流れていなかった。
「受信システムの微調整ももうすぐ終わるから、少し待ってて 」
真昼の両手が猛スピードでコンソールの表面を這い回り、キーを叩いてゆく。
タタタタタタと打ち鳴らされる軽機関銃の射出音ような音が、錬をさらに焦らせる。
ついに我慢できなくなったのか、通信機を両手で掴み、
「何してるんだよ、この、この赤毛ペドフィリア――――――――っ!!」
『おいっ!!!』
「あ、答えた」

「どうやら成功したようだね」
そう言って安堵の息を吐いた真昼の背後で、隊商の通信班たちが歓声を上げた。
「たったその程度で」、と侮るなかれ。
ジャミングの張り巡らされた範囲内で航空艦艇との通信回線を探り出し、それに合わせて民間のちゃちな送信システムと受信システムの基本プログラムを書き換えるのである。腕に自信のない者が行えば一年かかると言っても決して過言ではない作業を、彼らと真昼は10分そこらで終わらせたのだ。

「まぁ、そんなことはどうでもいいんだけど、」

そう言って切り捨てた錬の背後の通信班たちが揃ってブーイングをあげた。
「たったその程度で」、と侮るなかれ。
彼らは物心ついた時、まだ“雲”が世界を覆う前から方々を渡り歩いてきた旅の男、いやたちである。もちろん、女性との恋仲など片手で数えられるのが精一杯だ。
それを、幸運にもドイツ系のちょっぴり天然だけど意志は強くて優しく可愛い少女を棚から牡丹餅のように手に入れた錬は、彼らからしてみれば見事な嫉妬の対象となっているのだった。
通信班の最年長にして班長のカルロ=ボンバイエ(来月で35歳。誕生日プレゼントは現金か美人で☆)曰く、

「俺も彼女が欲しかった」

なのである。

「黙れ親父ども!運も実力のうちだっ!!」
『キャラ変わってるぞ、錬。この通信は一体何の為に繋いだんだ?用がないなら切るぞ。なんでお前がここにいるのかっつーことは別として、こっちは今文字通り死ぬほど忙しいんだからな』
「わ〜〜〜っ、待った待った!!」
「錬、代わって」
真昼が錬の首根っこを猫のように掴んで通信班たちの群れの中に放り投げた。即座に、今世紀最大の醜い乱闘が始まるが、真昼は気にしない。
「こんにちは、ミスターヘイズ。僕は錬の兄の天樹真昼。君は僕の弟の命を助けてくれたらしいから、そのお礼として最大限のサポートをしようと思う。以後よろしくね。」
『なんかよくわからんが、頼むぜ。こっちは猫の手も借りたい状況なんでな』
「じゃあ、まずは君も不思議に思っているであろうあの黒い艦のことについて教えようか、ロリコンさん」
『兄弟揃って!!』

















ヘイズもハリーも真昼も錬も通信班たちも、気付けるはずなどなかった。

<huntepigeon>と対峙する、黒い艦<飛燕>。

その内部、

通信を傍受していたフィアーが、必死に笑いをこらえていた事に。










「くっ・・・・・くくく・・・・ぅげほ!ぐ、ぐるじぃ・・・!」
『・・・・・フィアー、別に聞かれるわけないんですから、笑っちゃっても問題ないのでは?』
「げほげほ!び、美少女キャラは決して馬鹿笑いしてはいけないのよ。特に私みたいなキャラはね!」
『ほほお、なるほど。ではこの洗練されたギャグには堪えられますかな?』
「な、なによ?」
『ざぶとんがぶっとんだ(←とどめ)』
「ぶっ!?(←とどめをさされた)」

その後しばらく、フィアーは悶絶した。











   *    *    *    *    *    *  


【<hunterpigeon>コックピット】


『あの艦は<飛燕>といって、神戸で造られた雲上航空艦、みたいなもの、かな?』
「みたいなものかな?って、どういうことだ?」
『まあ、それは後々説明するよ。早いとこデータを送っとかないとね。おそらくはこの通信ももうすぐ傍受されるか、もしくはもうすでに傍受されてるだろうから』
「マジか?・・・・・いや、もう傍受されてる方だな」
『だろうね。<飛燕>は隠密特殊工作艦の部類に入らないこともないからね』
さて、と真昼という男が話を切り出す。
『今からそっちにデータを送るよ。なにぶん回線が不安定極まりないからかなり遅くなっちゃうけど、その辺はさすがにどうにもならないから我慢してね』
サブ・スクリーンに、受信開始のコードが表示される。
『ヘイズ、圧縮データが送られてきました。完了まで残り60秒です』
よし、と頷きながら、ヘイズはようやく、敵艦―――<飛燕>が微動だにしないわけがわかった。
「―――――――なるほどね、“ハンデ”ってわけだ。」
わざと自分の情報を与えることに、なんの意味があるのか。それはつまり、自分が完全な優位に立っていると自覚しているということだ。
反論できない状況なだけに、余計に腹が立ってくる。
『そうらしいね。下から見てもそう見えるよ。
・・・・・・頼みがあるんだ。無理かもしれないけど、“彼女”を殺さないで欲しい。・・・と言いたいんだけど・・・・・無理かい?』
「あのなぁ・・・・・って、女なのか!?歳は!?」
『外見年齢で14、5歳。実年齢は1歳にも満たない』
「なんだ、守備範囲外だな。つーか、なんで最近そんなのばかりが関わってくるんだ?しかもすげぇトラブル抱えてきやがる」
世界にただ一人の<龍使い>(噂では完成型がいるとかいないとか)のファンメイに然り。会って早々船の全システムをハッキングしてきた<元マザーコア>のフィアに然り。そして今現在のこの状況然り。
まったく。10代前半に興味はないと嫌になるほど公言しているはずなのに、なぜにこうなるのやら。
ここまで関わってこられては、人様にペド野郎やらロリやら言われてもおかしくはない――――――――って、言われたな。ついさっき。
『どうだい?』
「ん?ああ、無茶言うな。その一言に尽きる。手加減できるような相手なら苦労はしねぇよ」
『ヘイズ、データ完全受信まで、残り20秒です』

――――――――しかしまあ、希望が見えてきたのもまた確かなことだ。
<飛燕>、とかいうあの黒い戦艦がどんなに速かろうが堅かろうが、確かなデータさえあればより精密な<予測>でどうにかなるようになる。
今度こそ、俺たちを嘗めたことを後悔させてやる。

よし、とヘイズが意気込んだ、瞬間

耳障りな警報と共に、スクリーン群が血のような赤い点滅を開始した。

『ヘイズ、ウイルスです!それにジャミングも!』
「なにっ!?」
すかさず眼を閉じて意識と<hunterpigeon>のメイン・コンピューターを接続する。
「なっ・・・・・!」
ポリゴンのような世界の中、ウイルス・バスターの幾つもの白い球体が最大処理速度で縦横無尽に駆け回り、自身より一回りは大きな棘の生えた膨大な数のウイルス球体を攻撃していた。

『ヘイズ、このままでは通信回線も・・・・・!』
「くそっ!おい、真昼!?」
『こっちも・・(ザッ)・・めだ!強力・・(ズッ)・・ジャミング・・(ザー)・・・』
「ハリー!今までで受信を完了できたデータを最優先で保護!汚染されたヤツは削除しろ!通信回線は俺が何とかする!」
了解コピー!』
ハリーに任せれば、なんとかなる。
ヘイズは通信回線の復活に自分の持てる電子戦能力の力の全てを注ぎはじめた。
「オイ!真昼!」
そう叫んでいる間にもヘイズのI−ブレインはなんとかジャミングを情報の側から押しのけて、通信回線の通り道を作り出すことに成功していた。
『こっちは、もう・・(ガガッ)・・最後に、これだけでも・・(バリバリ)・・雲の中で闘っては、いけな(ブツン!)』
「お、おい!?」
通信回線は、完全に切れてしまった。
雑音の酷さからして、おそらくは、真昼の方の通信装置がジャミングとウイルスに耐えられなかったのだろう。
「くそっ、一体何だってんだ・・・・・?」

『・・・・・ヘイズ、良い知らせと悪い知らせがありますが』
ハリーの無表情を表した漫画顔が、ヘイズの顔の真正面に現れる。
「・・・・・いい知らせから」
憮然としたヘイズの答えに、ハリーはニコリと微笑み、
『ジャミングとウイルスが同時に・・・止みました。そして、データはなぜか50%ぴったり・・・・・・・で保護することが出来ました』

・・・・・なるほど。

ヘイズは眉をピクリと吊り上げた。
「“ハンデはここまで”ってか?・・・悪い知らせは?」
ハリーの漫画顔がヒラリと流れるようにスライドし、

『敵艦―――――<飛燕>の次元操作反応が復活しました』


視界を埋め尽くすメイン・スクリーンに、その身体に走る刻線から煌々と光を迸らせる漆黒の剣が映る。

それこそ、休憩は終わり、とでも言わんばかりに。

ヘイズの眉間に幾本もの皺が浮かぶ。
細かな体裁を気にしない性格のヘイズでも、一応、世界最強の部類に自分はいるというプライドは少なからずとも持っている。
そして今、そのプライドは粉みじんに砕け散りつつあるのだった。

――――――ここまで怒りを感じたのは、新米大馬鹿研究員に目玉を一つ持ってかれたときに続いて二度目だ。頭に血が昇るっつーのはこういうことをいうのか。

そう思いながら、ヘイズは奥歯をギリリと噛み締める。
『ヘイズ』
「あん?」
見上げると、いつの間にかハリーの漫画顔が見透かしたような笑顔でそこに浮かんでいた。
『ヘイズ、こんなことは幾度となくありました。違いますか?死にそうになったことなんて、私だって数えるのも面倒くさいくらいです。それでも、私たちは生きて、今現在ここにいます。・・・・・それに、』
「・・・・・それに?」
熱せられたヘイズの頭が、少しずつ冷えてゆく。
ハリーはさらに笑って、
『ファンメイの私物を積んだまま沈んでは、私まで怒られてしまいます』


「・・・・・くっくっくっ・・・違いねぇ・・・!」
思わず失笑が漏れてしまった。

「や〜れやれ、俺は一体何を熱くなってたのかねぇ。俺らしくもない」
あれほど熱かった頭も、今は完全にいつもの冷静さを取り戻していた。
両手を組み、指をコキコキと鳴らし、
「さぁて、また死にに行くか?ハリー」
了解しましたアイ・コピー
宙に浮かぶ漫画顔は、相変わらずの笑顔のまま答えた。
ヘイズが、余裕の笑みで船外カメラを一瞥し、正面を見据える。

二人が見つめる中、周囲の大気をビリビリと振動させながら、黒妖鳥が動き出す。

ヘイズがその顔に浮かぶ笑みを壊さずに、呟く。


















「殺さないでやるよ、俺は女に甘い奴フェミニストだからな」
















・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


・・・・・・・・・・・・・・・・


・・・・・・・・・・


・・・・・


・・

「って、なんだ、ありゃ?」
ヘイズとハリーが見据える中、<飛燕>は二人が思いもよらぬ行動を取っていた。
『なんだ、と言われましても、“直角に上を向いている”ようにしか見えませんが・・・・・?』
<飛燕>は、その刀尖を天へと向けていた。
ヘイズが、なんでもこい、と少しの動きも見逃さまいと<飛燕>のむき出しの“腹”を睨み、
『<飛燕>の次元操作反応増大を確認。これは――――』

次の瞬間、黒い船は少しの音も立てずに、弾かれるように遥か上空の雲へと猛スピードで突っ込んだ。
その余りの加速に、轟々と音を立てる猛吹雪までもが眼に見える視界の外にまで吹き飛ばされ、強烈なソニックブームを引き連れた漆黒の刃がのっぺりとした壁のような“雲”に大穴を穿ち、暗黒の夜空を垣間見せた。
<飛燕>が雲の中に吸い込まれるように姿を消して、“雲”は徐々にその身体に空いた穴を再生していく。

逃げた、とも見れるが、そうではないことぐらいヘイズは百も承知だった。
『“ついて来い”ということでしょうか?』
その言葉に、ああ、とヘイズが頷き、笑う。
「どうやら、“下の人間”を気遣うことはできるらしいな。いい心がけだぜ」
ハリーも、笑う。
『受けますか?挑戦。ここでトンズラするという選択も充分賢明な判断だと思いますが』
「それ、誰に言ってるんだ?独り言にしちゃあ声がデカ過ぎるぜ?」
分かりきっていた答えに、そうですね、と告げると、それと同時にハリーの漫画顔が消え、代わりに上から下へと流れるデータを表示する。
『入手したデータから限界まで得られた情報を研削してリストアップします。役立ててください』
「サンキュ。さて、行くか!!」
<hunterpigeon>の真紅の船体が自らの周囲にフレアを生じさせ、空間を揺らめかせながらゆっくりと上昇を開始する。
『雲中潜行シークエンス発動。これより潜行を開始します』
ロンドンに滞在中、大規模近代改修フラムを受けた<hunterpigeon>は改修責任者であるリチャードの下、様々な性能の向上が図られた。
その結果、爆雷射出口や、ヘイズのI−ブレインの<予測>によるファイヤーウォールに頼りっきりの雲中潜行ではなく、ヘイズのサポート程度にウイルスに対する防壁を構築できるプロセッサーなどが装備された。他にも、数々のリチャード考案の新技術が詰め込まれた<hunterpigeon>は、もはや以前の<hunterpigeon>ではない。
新生<hunterpigeon>の真の実力ってやつを見せてやるぜ」
<hunterpigeon>の真紅の船体が、ずぶずぶと音を立てるかのように渦巻く“雲”に呑み込まれていった。


錬には、それがまるで“黒妖鳥の巣”に進入する一匹の鳩のように見えてならなかった。









    |    |    |    |    |    |    |  
「ダメだ、ヘイズ!雲の中はダメなんだ!!」
通信班たちの屍の上に立つ錬の必死の叫びもむなしく、<hunterpigeon>の赤い船体は“雲”の中に消えていった。
「くそっ!このままじゃ・・・・・!!どけ!」
最後の力を振り絞って錬の足首を掴んだカルロ=ボンバイエ(来月で35歳。彼女いない歴35年☆)の頭を足蹴にして跳躍。「俺を踏み台にしやがった・・・・・!」と呟いて事切れた彼には目もくれず、一目散に空を見上げる真昼の元へと駆け寄る。
「真昼兄!<hunterpigeon>は雲の中じゃまともに動けないんだ!このままじゃヘイズが・・・・・!!」
「でも、もう僕らには手の施しようがないところに行ってしまった。あとは、彼に任せるしかないよ」
「でも!」
なんとかできないか、自分に何かできることがないのか、と錬は肉薄する。しかし、真昼はそんな錬の頭をポンポンと叩き、
「強かったんでしょ?彼。だったら、信じなよ」
「・・・・・・・・」
確かに、ヘイズは強い。身体能力制御も痛覚遮断も持たない、普通の人間とまったく変わらない肉体で、彼は世界トップレベルの魔法士である錬とエドに余裕の笑みを浮かべて勝利したのだ。
しかも、あの熱核兵器さえも弾き返す堅牢極まりない暴走した<世界樹>のおよそ半分を、跡形もなく情報解体し尽くすという半ば馬鹿げているとも言える力も持っている。

そう考えると、もしかしたらどうにかなるかもしれない、と思えてくる。

「・・・・・すごいね、真昼兄。ちょっとしか話をしていないのに、そこまでわかるなんて」
「勘だよ、勘。さて、僕らも準備を始めないとね」
「準備?準備って、なんの?」
決まってるでしょ、と言うと、真昼は通信班たちの上を踏みしめながら歩き出した。
「治療の準備、やっとかないとね。二人分」
「・・・・・うん!」
錬が、真昼の後を追って駆け出した。地面を踏みしめる度に「うっ」とか「ぐえ」とかいううめき声が聞こえたが、もちろん二人とも気にはしなかった。














   *    *    *    *    *    *  
雲中潜行開始から約1800メートル地点。
ヘイズのI−ブレインは、触れる黒雲からの微細な電磁波ウイルスに対して、その圧倒的な演算速度で防壁を構築していた。
大規模な改修による防壁形成の更なる効率化・高性能化により、ヘイズは以前よりも命の危険を感じなくなっていた。
『――――――ヘイズ、これを』
改修を受ける前までは、雲中潜行時はその機能を一時的に停止せざるを得なかったハリーも、少しばかり制限はあるが稼動できるようになった。これは、ヘイズにとっては心強いこと限りない。
「なんだ?ハリー」
ハリーの漫画顔が、誇らしげに(?)笑う。
『<飛燕>の弱点がわかりました』
「マジか?」
『大マジです。いいですか?<飛燕>の装甲は次元を歪曲させることによって船体へのあらゆるダメージを屈折・遮断させます。<破砕の領域>が届かなかったというのも、演算出力が歪曲率を超えられなかったでしょう。しかし、この夢のような装甲にも、欠点があります』
ヘイズが指をパチンと鳴らし、
「大規模なエネルギーが必要。つまり、“制限時間”がある」
『正解です。さすがはヘイズ。我々にハンデを与えたのも、同時に時間を稼ぎエネルギー消費を抑えるためであったと考えられます』
「なら、あとどのくらいであの装甲は役に立たなくなるんだ?」
『様々なデータを総合するに、残り7分ほどでしょう』

――――要するに、その時間をなんとか凌げば、俺たちの勝ちとなるわけだ。雲の上に出るまでは、もう少しばかり時間がある。時間稼ぎをしてやろうというわけではないが、ちょっとゆっくり行ってもバチは当たるまい・・・・・。

『・・・・・それと、少しだけ気になる点が一つ』
ハリーが“困った顔”をする。そんなハリーにヘイズは眉をひそめ聞き返す。
「なんだよ?」
『機体の戦闘有効域といった基本コンセプトがごっそりと抜けています。データの50%にただの一つも入っていないというのは、偶然にしては出来すぎています』
「人為的にその部分だけ削除したってのか?何の為に・・・・・待てよ?ハリー、もう一度<飛燕>の装甲についてのデータを開いてくれ」
了解、という答えと共に、宙にスクリーンが現れる。
「『ダメージを屈折させて、本体に届かせない。レーダーにもかからない』・・・・・この理論でいけば、この雲の電磁波も届かせないってことになるんだよな?」
『はい。それで、雲中潜行も可能にしているのでしょう』

「と、いうことは・・・・・」

雲の中でも戦う能力を持つ・・・・・・・・・・・・というのか?


確かに、<hunterpigeon>も<F/A-307>も<ウィリアム・シェイクスピア>も、雲中潜行の途中はある意味完全な無防備の状態だ。

しかし・・・ならば、どうやって見つける・・・・・・・・・というんだ?

頭に浮かんだ疑問を、すぐさま別の疑問が否定する。
この特殊な電磁波を放ち続ける“黒雲”の中では、自機以外のあらゆる物体を感知することはできない。
・・・できない、はずなのだが――――――


―――雲の中では、闘ってはいけない―――


真昼との、最後の通信。
激しい雑音の中、たしかに聞こえた警告。
あれは一体―――――――――――――――











キ――ン・・・・・





不意に、聞き逃したとしてもおかしくない微かな金属音のような“何か”が、ヘイズの耳をかすめた。
「・・・・・ハリー」
聞こえました・・・・・・。“短音波”かなにかのようですが、今の状態では詳しい解析は不可能です』







キ――ン・・・・・









「まただ。なんなんだ?破損部分からの空気摩擦にしては妙な音だしな・・・」







キ――ン・・・・・









『ヘイズ、雲上まで、のこり3000メートルです』
「・・・・・・・・」
どこかで、聞いた気がする。
どこだ?どこで聞いた?いや、見たのか?
そうだ、昔だ。
ずっと昔、親父に見せてもらった、あの古い兵器図鑑――――――
そう、たしか、

<潜水艦>とかいう、まだ海がちっとも凍っていないときの兵器。

そいつらの舞台である深海は、空からのどんな光も届かない黒一色の世界。

だから、<潜水艦>は、“音”を使って相手の居場所を突き止める――――――







キ――ン・・・・・












雲の中では闘うな、という警告。


人為的に隠された<飛燕>の本当の戦闘方法。


そして、この不可解な、“音”―――――――――




まさか・・・・・











キ――ン








「・・・・・!!」
本能の警告に、ぞわり・・・と肌が粟立つ。
「ハリーッ!」
『演算機関強制再起動、<自動変化型トランスウイルスバスター>発動!』
以心伝心。
ゴウン、と腹の底に響く音を立てて、<hunterpigeon>の誇るWZ−O型演算機関が唸りを上げて始動する。
<hunterpigeon>が、黒い雲中を踊るように跳ね上がり、











キ――ン












真後ろからのアクティブ・ソナー・・・・・・・・・・がコックピットに木霊した。















【 TO BE CONTINUED・・・・・・ 】
















次回★〜SPEED‐STER〜★

−【死の天使シャルンホルスト仕えし賢人の戦船いくさぶね】−


乞うご期待・・・・・★




【補足説明】


自動変化型トランスウイルスバスター>

現在シティ・ロンドンに所属するリチャードの開発した、“雲”のウイルスに8秒間だけ自力で対処することの出来るウイルスバスター・プロセッサーのこと。
試作段階もいいところなので、一度使用すればもう使い物にはならない。
ゆくゆくはこれで雲を通り抜けるようになるとロンドン上層部は鼻を高くしているが、それにはあと百年以上かけて技術を見直し発展し続ける必要があるという見方がされており、完成には“雲”が無くなるのとぶっちゃけあまり大差ない期間を要する。


<アクティブ・ソナー>

ソナーの一種。
自分から音を出し跳ね返ってくる音で周囲の物体との距離を測る。<水中探信儀>ともいう。
その逆で、相手の出す音でその方向や敵艦の種類、状況を確認する<パッシブ・ソナー>もある。こちらは<水中聴音機>という。
どちらとも、すでに20世紀前半の第一次世界大戦頃から使用されていた(ちなみに潜水艦が初めて装甲の堅い戦艦を撃沈できたのは第二次世界大戦初期の<スカパ・フロー作戦>のUボートが始めてである。自分で言うのもなんだけど、マニアックだなぁ)。
劇中の22世紀では海の大半が凍りつき氷解がゴロゴロしているため潜水艦が活動するのはかなり難しく、移動には常に奇跡を必要とする。
その上、主要なシティは神戸を除いて全て内陸地に位置するので、偵察任務の潜水艦の出番はなく、また核装備潜水艦は“雲”により弾道ミサイルの使用が不可能になってしまった。
と、いうわけで、潜水艦と名のつくものはそのほとんど全てが解体されるか撤去されるかで、そのすばらしさを理解する以前にその存在を知る者も、もはや極僅かとなってしまっている。
なんと悲しいことか!!(←あぁマニア)


<飛燕・詳細>

<飛燕>の戦闘最適有効域は“雲”の中である。シティ・神戸の優位を勝ち取るために『他シティの雲上航空艦の排除』を目的として設計・開発されている。
“雲”の中ではあらゆるソナー類は使えないが、音はその空気中を何の問題もなく通る。それを利用して、<飛燕>は敵機の場所・状況を掴むことが出来る。
アクティブ・ソナーの音と共に操縦者兼同調能力者の同調能力を増幅させて広範囲に飛ばし、跳ね返ってきた音を電気信号に変換してフィアーのI−ブレインに4D画像を構築する。さらに操縦者兼同調能力者の能力によって自機周囲の広範囲に渡るデータを統合することにより、かなり詳しい探査が可能となる。対象を4番フィアのように“操る”ことはできないが、その状況を把握する程度なら充分可能である。
(この場合、増幅される時に同調能力者のフィードバック機構は一時停止されている。探査の際も、徹底した防壁の敷かれた<飛燕>の中にいるために同調能力者に“雲”のウイルスが襲い掛かることはない)。
雲中航空中のまったく無防備な艦に、その剣先わずか単分子1ミリの刃を突き刺すのが<飛燕>の本当の闘い方と言えよう。。
(ちなみに、<飛燕>に搭載されている<斥力場発生型動力>であるシティ・神戸の新型動力<応竜98式>は、元々は宇宙航空用に運用されるはずだったものである。理論的には、水中も移動することが可能だったりする)


















★きゃらとーく☆



先行者(以下空白)「・・・で、だ」

フィアー「何が『で』よ。大体このボロいテントは何なの?道に落ちてたシュークリームを辿ったらいつの間にか来ちゃったけど」

「ほら、あれよ。我が師(勝手な)であるレクイエム様も画龍点せー異様も、キャラトークやってんじゃん?じゃん?」

フィアー「『じゃん?』じゃないわよ。よーするに、ただ自分もキャラトークやりたかっただけでしょーが。しかもセットは狭いテントとはね・・・・・。で?他のみんなは?」

「あ、錬とかフィアとかいった主要キャラを出すとキリがないだろ?私には一遍にみんなを扱いきれる自信がなかったから、画龍様方式で、オリジナルキャラだけでキャラトークをするのだ。丁度良いことに、私のオリキャラは少ないからな!じゃ、始めようか!さぁ、じゃんじゃんトークッちゃってくれ!!」

フィアー「今、私だけしかいないじゃん(ていうか、コイツ通信班とかの存在完ぺきに忘れてるわね)」

「・・・・・あ」

フィアー「無計画に始めるからよ・・・・・。仕方ないわね。じゃ、ここは私が仕切るわよ。いい?」

「・・・・・はい。(クスン)」



【ミリタリーなトリビアを貴方へ・・・・・】



「・・・・・はぁ?」

フィアー「ミリタリーなトリビアを、この小説を読んでくれている貴方!にお教えしようという企画よ。どうせ何も考えていないんでしょ?文句言わない!!」

「・・・・・はぁ」

フィアー「じゃ、記念すべき第一回目はこれ」



第一回


−呪われた純白戦艦<シャルンホルスト>−




「ほぉ、あの隠れたホラーにもなっている、行くとこにはなぜか霧の現れるドイツのスーパー戦艦ですか」

フィアー「そ。イギリスやドイツでは未だに怪談として語り継がれているほど有名だそうよ。次回予告のタイトルで『死の天使』を『シャルンホルスト』とルビをふったのも、それなりの理由があるのよね?」

「あ〜、その辺は次回に取っておこう!次回登場のすんごい砲撃艦<NOTHUEL>と関わりが深いからね。にしても、よく知ってるなぁ。マニア友達だね!」

フィアー「一緒にするな」

「・・・・・はい」

フィアー「この艦はどんな船なのか?なぜこの艦が呪われていると言われているのか?それを箇条書きにまとめてみたのが下よ」




〜<シャルンホルスト>とは〜


●<シャルンホルスト>は第2次大戦直前の1939年1月に竣工した、当時ドイツの最新鋭戦艦である。3連装28cm主砲3基という火力は、他の国の戦艦主砲平均30cmに比べて弱かったものの、全長230m、排水量38,000d、速力32ノットと大きな船体に比して当時の戦艦ではかなりの高速力を誇る、第一級の戦艦であった。また、純白に塗られた船体と、大戦後期に登場したアメリカの新鋭戦艦を彷彿とさせるシャープなシルエットは当時から人気が高く、ヒットラーも褒め称えたそうだ。


〜呪われた伝説〜


●その1
船体建造中に多発事故
この呪われた戦艦の伝説は、建造中に既に始まってる。
ドッグの中で船体を建造中、何の前触れもなくほとんど出来上がっていた船体がいきなり横転。作業に当たっていた造船技師60人がその下敷きになって死亡、重軽傷者も110人に上った。そして船体を再び起こすのに3ヶ月以上もかかった。
他にも建造中にボイラーが幾度も爆発事故を起こして死者を出したり、艦長になる予定だった士官が心臓発作で突然死するなど、完成前からその呪いの片鱗が見え隠れしていた。

●その2
進水式・洗礼の少女の謎の死
この最新鋭戦艦の進水式の日、港には何段もの桟敷が組まれ、その上に色とりどりの幔幕と鍵十字の旗、軍艦旗がはためいていた。白い船体には花のように何重ものベールが垂らされ、花嫁のような装いの白い巨艦にヒットラーやゲッペルスを始め、市長や海軍代表から祝辞が花向けられた。
ちなみにヨーロッパでは船が誕生した際、抽選で無作為に選ばれた女性が洗礼親となって祝福の言葉を述べ、航海の安全を祈る、という儀式があった。
最後にシャンパンと聖水で洗礼を与える役を与えられた少女が震える声で呼びかける様子が当時のニュースフィルムに残っている。

「戦艦<シャルンホルスト>、汝はドイツの心を持って祖国と人とを担うべし。神よ、鉄の肉体とドイツの栄誉をいま海に託します」

ところが進水式で<シャルンホルスト>の洗礼親になった少女が数日後、不思議な文字を書き残して手首を切り、自殺してしまう。ドイツ海軍の名誉にかかわる事件なだけに秘密警察ゲシュタポが捜査し、遺書らしいその文字も調べたが、それがルーン文字に近い言葉で「私は魅せられました」「護りなさい」と書かれていたらしいことが分かった以外、何故14歳の平凡な少女が、そんな難解な古代語を知り、何のために書いて死んだのかとうとう分からずじまいだった。

●その3
進水式後に更に悲劇が
船台を滑り出して、無事に港に浮いた<シャルンホルスト>の船体。しかし、ちゃんと係留されていたにも関わらず、船が勝手に港を離れて沖に流されてしまい、船に繋いでいた飾り船数隻を、その乗組員もろとも海中に沈めてしまった。

●その4
霧に消えた巨艦
竣工なった新鋭戦艦<シャルンホルスト>は静かにキール軍港を出撃、霧と共に北洋の海に姿を眩ませてしまう。イギリス海軍はこの新鋭戦艦の行方を掴もうと偵察機を派遣したが、放った偵察機の半分以上が霧の中、原因不明の行方不明となってしまう。尋常ではない被害の大きさに驚いたイギリス軍は追跡を一時諦めた。

●その5
戦闘初の主砲発射
ダンチヒの港町を砲撃する任務を受けた<シャルンホルスト>。だが、陸に近づいて砲撃を加えようとした瞬間、突然艦の砲門が暴発し、主砲要員9人が死亡。そして更に別の砲台では空調設備が故障し、ここでも12人の兵が窒息死した。

●その6
ヒットラーも恐れた呪い
呪われているとしか思えない被害に、屈強を誇った当時のドイツ海軍兵たちは<シャルンホルスト>に搭乗するのを嫌がり、近づくことさえも恐れた。
そして遂に、ヒットラー自身が<シャルンホルスト>の作戦運用を一時凍結させた。
次に<シャルンホルスト>が運用されるのは、ドイツが劣勢になる頃である。

●その7
イギリス海軍の疫病神
ドイツが中立国ノルウェーを侵略したときのこと。イギリスは小国ノルウェーを救援すべく、戦艦や空母からなる精鋭艦隊を派遣したが、そこに<シャルンホルスト>率いるドイツ艦隊が立ちふさがった。彼等を追い払いはしたものの、救援が遅れた為にノルウェーはドイツに降伏してしまった。
やむを得ずノルウェーに駐留していたイギリス陸軍部隊は、霧にここぞとばかりに紛れてやって来た空母<グロリアス>の輸送艦隊に逃れ脱出しようとした。しかしその時突然、騒音のひどいはずの高速戦艦<シャルンホルスト>が、音もなく霧の中から現れた。<グロリアス>はまともに抵抗することも出来ぬまま撃沈され(戦艦の攻撃で正規空母を撃沈したのは、これが世界で唯一の例)、陸軍兵の多くが波間に消えた。
<シャルンホルスト>はその後、断固復讐を叫ぶイギリス軍の必死の捜索をかわして大西洋に進出したが、イギリス軍の追っ手や偵察は何故か見つけることすらできなかった。そして、島国イギリスから世界中の戦地へと向かう船団の前に突如現れては、10万トンもの艦船を海底に葬り去っていった。今や、イギリスにとって、<シャルンホルスト>は死の天使に護られた幽霊戦艦として恐怖と憎悪の対象になっていた。

●その8
イギリス海峡突破
戦況の悪化から、フランス西岸のブレスト軍港にいた<シャルンホルスト>以下の艦隊を本国に戻す必要に迫られたドイツ海軍。
しかしそのためには、泳いで渡る人もいるあの狭く厳しい監視の目が光る英仏海峡を突破せねばならなかった。
そして、<シャルンホルスト>以下2隻は、なんと白昼堂々とこの英仏海峡を突破して来た。予想だにもしなかった出来事に意表を突かれたイギリス軍は大慌てでその場にいた魚雷艇や駆逐艦、爆撃機をかき集めて追いすがったが、<シャルンホルスト>の無敵の勢いに完膚なきまで蹴散らされ、ドイツ艦隊は本国にまんまと逃げ帰ってしまった。英仏海峡を敵が通り抜けるという出来事はスペイン無敵艦隊以来の出来事で、イギリスにとってこれに優る屈辱はなかった。

●その9
1943年のクリスマスイヴ
ドイツの敗戦の色が濃くなり、主要な僚艦も次々と失われていた1943年暮れ。北洋の港に憩う<シャルンホルスト>に不思議な情景が広がった。晴れることの滅多にない北洋の重苦しい雲の一角が晴れ、差し込んだ光条が“彼女”を照らしたのだ。1943年、12月24日のことだった。
静謐ななかにたたずむこの孤艦は、まるで神の啓示を受けたかのように白い光に包まれ、その様子は、ある有名な従軍画家によって描かれたそうだ。やがて、雲が再び空を覆い、光が消えたとき、もしかすると死を代償に守護天使となったあの進水式の少女もまた神によって許され、この不吉な戦艦のもとから去っていったのかも知れない。
無敵の守護天使を失った<シャルンホルスト>の最期は、もはや目前に迫っていた。

●その10
最後の戦い
1943年12月25日。<シャルンホルスト>は、北極海にいるイギリス艦隊を奇襲するため、深夜エルベを出航した。
闇に隠れてノルウェー沿岸を航行する<シャルンホルスト>。しかしその途中でイギリスのパトロール船とすれ違ってしまった。その距離わずか約200m。たがこの時無敵を誇った<シャルンホルスト>の乗組員は誰一人としてパトロール船の存在に気付かなかったのだ。パトロール船から連絡を受けたイギリス艦隊が攻撃へと向かい、不意を突かれた<シャルンホルスト>はすぐに発見され、壮絶な戦闘が始まった。
火力の面で圧倒的に不利な<シャルンホルスト>は、その快速を活かして戦場を離脱しようと試みた。14,000mまで引き離し、そのまま逃げ切れると誰もが確信した矢先の事、ダメもとでめくら撃ちしていたイギリス艦隊の砲弾の1発が、超奇跡的に<シャルンホルスト>の火薬庫にピンポイントで命中。火災を引き起こした。
闇夜に浮かぶ火災の炎は格好の標的になった。集中攻撃で数百発の命中弾を受けた<シャルンホルスト>は冷たい真冬の北極海にその姿を消した。1,669名の乗組員の内、ゴムボートで脱出に成功したのは僅か2名だけさった。
しかし、その二人にも呪いの手が忍び寄る。

●その11
2名の生存者
かろうじて艦を脱出した2名の生存者。彼らはゴムボートの上とは言え、極寒の北極海上に放り出されたのだ。何とか沿岸まで辿り付き、冷え切った体を温めようと配給されていた携帯用の小型ヒーターに火をつけたその時、小型ヒーターが突如爆発。2人の命を奪った・・・・・・・・・・・・・・・・・・。







フィアー「敵も味方も多くの人の命を奪い、そして沈没する時には乗組員全員を道連れにした<シャルンホルスト>。秘密警察ゲシュタポの手によって艦の詳しい情報は処分されまったくわからず、生存者もいない。なぜ強かったのか?ざぜ呪われ続けたのか?全ての秘密を抱えたまま、<シャルンホルスト>は今も暗く冷たい北極海のどこかに沈んでいるの」

「ちなみに、残骸がなぜか見つからないんだけどね〜〜〜。まぁ、だから幽霊戦艦って怪談にもなってるんだけど。微生物がほとんどいない北極海に沈んでるんなら、保存状態はきっと完璧な状態だろうに・・・・・」

フィアー「(ぞぉっ!)こ、怖いことは言わないの!!当て身っ!!(びしっ!)」

「ぐえ」

フィアー「こんなのですいません(ペコリ)。次回も、読んでくださると嬉しいです・・・・・」



END!!









「・・・・・・マジでいてぇ(泣)」








<作者様コメント>

本当はこの二章で終わりのはずだったんですが、
あんまり長いと読んでくれる人も疲れると思ったので、
この辺で区切ることにしました。
本当は、オリジナルな賢人会議の<賢人たち>とか<賢人長>とか、
画龍点せ〜異様のキャラとか超広域制圧用超弩級砲撃艦<ノーテュエル>
とか登場させる予定だったのですが、次回に延びちゃいました。
残念です。
生まれて初めての航空戦艦VS航空戦艦でしたが、
やっぱり私ではうまく表現できませんでしたね。
精一杯やったつもりなんですが(泣
レクイエム様の空中戦は、やっぱりさすがはレクイエム様といったところで、
スピード感というか、流れるような感じが
なんともいえません。
キャラトーク、「へぇ〜」と言って頂けたでしょうか?(笑
次回も、ミリタリー満ち溢れるトリビアをお届けしたいと思います。

さぁてと、私ももっと小説読んで勉強しないとなぁ!
まずは<Uボート出撃せよ>を読破だ!
頑張れ我等がU47!そしてプリーン艦長!
スカパ・フローを乗り越えて、イギリス艦を撃沈だ!

え?ガクギョウ?ベンキョウ?
すいません私日本語しかわからないもので・・・・・(笑(←もはや救いようがない


最後に、この小説を私の壊れたメールシステムの代わりに同盟に送ってくれ、
尚且つ今回修正にも協力してくれた
友人Nに最大級の感謝を。

そして、今この小説を読んでくれている貴方にも大感謝を!!

<作者様サイト>
『NOTHING』

Back ◆とじる◆ Next