■■ヨルン様■■

忘れられた子供たち
━ 序章 ━ 


「そうか、賢人会議が表に出たかのか・・・。」

闇に青年の声が響き、すぐ近くから

「みたいですね〜、ボクたちも動きますか〜?。」

と少年のどこかふざけた様な声が聞こえ、周りに人の気配が集まり。

青年が、集まった6人の子供達に、答えた。

「そうだな、始めようかこの醜い世界を終わらせる戦いを・・・。」





(運動係数制御デーモン「ラグランジュ」常駐。知覚を二〇、運動能力を五に設定)
「どうなってるんだよ、もう!」
そう叫びながら錬は、冷たい廊下を走り抜ける。
錬が、今いるのは某プラント施設の中である、今回の依頼はこのプラントが使用可能か をチャックするだけの予定だったのに・・・・・。
トンネルの様な通路を全力で走りながら、ここに来た経緯を思い出していた。


真昼兄が賢人会議と映っていた映像を見た後から、この町に残り フィアと賢人会議の情報を集めていたら、町に来ていた隊商の人が訪ねてきた。
「ここに、「なんでも屋」がいるって聞いたんだが、君たちのことかい?」
と訪ねてきた。
「そうですけど、依頼ですか?」
フィアが聞くと、複雑な表情で
「プラントのサルベージをお願いしたいんだが・・・・平気かい?」
「状況次第ですね・・・詳しくお願いします。」
そう答え、フィアが用意したお茶を飲みなら、状況を聞く。
簡単に説明すれば、この町から少し離れたところに地熱プラントが発見され、そのプラントの安全確認、及び起動 すればいいらしい、報酬は騎士剣の「盗神」シリーズらしい。
話によれば、先日のシティー・メルボルン跡地での戦闘の後を見に行った際、拾ったらしい。


・・・・今思えば、変な話だった・・・報酬は先払いで失敗してもお咎めなし、ときたんだから絶対裏があるはずなのに、 騎士剣欲しさに即決で受けた自分がバカだった・・・・。

と、反省をしていると
(高密度情報制御感知)
━━━ 真横の壁が分解した。
(「ラプラス」起動、「マクスウェル」起動、容量不足「ラグランジュ」強制終了)
錬の顔めがけ振り下ろされた騎士剣を、氷の塊が受け止める、相手は追撃せずに距離をとった。
相手は金髪碧眼の少年、年は多分同じ十四、五歳だろう・・・。
でもなんで、ボクをねらうんだ?と疑問に思った時
「さすが、「悪魔使い」だな・・・いい腕だ。普通なら今ので終わっていたよ。」
少年が嬉しそうに喋りだした。
「今日は実力が見たかっただけだから、もう帰るよ。警戒しなくていい。」
「いきなり攻撃してきた、奴の言葉を信じると思う?」
「盗神」構えたまま答える。少年が肩をすくめて
「まっ普通は警戒するわな。」
やれやれといった感じで、剣を鞘に収め座りだした。
「これで、いいだろ?久々に外の奴らに会ったんだから、ケンカだけじゃ詰まんないべ?話でもしようや。」
錬が呆気に取られていると、少年が座るようにいってきた・・・・。
いつでも動ける様に警戒しながら座ったとこで
「俺は、クロイスってんだよろしくな。」
・・・いきなり自己紹介を始めたクロイスを、何ともいえない表情で錬がみると
「クロでもクロイスでも好きによんでくれ。ん?何か質問が有るならきくぞ?」
聞けるなら聞いてみるか・・・
「なんで僕を攻撃したの?」
「実力が知りたかったからだ。」
「なんで知りたいのさ。」
「ん〜、俺等は外の魔法士の実力を知らないんだよ。んでどうせ試すなら強い奴のほうがいいだろ?」
・・・俺等?外の魔法士?何かの組織の実験体なのか?錬の考えをよんだのか
「ちなみに、実験体じゃないぜ?まぁ組織に入ってるのは正解だけどな。」
クロイスが欠伸をしながら答えた。何かの組織、もしかして
「賢人会議じゃないぜ?もちろんシティーでもないよ。まぁ組織名なんてどうでもいいだろ?ところで「天使」は今日はいないのか?」
!!クロイスの目つきが一瞬変わった。即座に立ち身構える。
「おちつけって、何もしないよ。それにしても反応いいねー。あの「天使」フィアつったけ?かわいいもんな。」
「フィアをどうする気だ!!」
叫びながら距離をとる。
「だから何もしないって。・・・今はだけどな。」
クロイスが立ち上がりながらそう告げた。
「まぁせいぜい足掻いてくれよ?大事な彼女を失わないようにな・・・。」
言った直後クロイスの姿は消えていった・・・・。
一人残った錬は、いつの間にか切れている頬撫でながらその場に立ち尽くした。



<作者様コメント>
え〜初めまして。
書いてる自分も良く分かっていないので変な文が多いですが気にしないでくれるとありがたいです。
時期的には一応、五巻下の後なんですが、そのあとはオリジナルになりますね。
駄文ですが読んでくれるとうれしいです。

<作者様サイト>
なし

◆とじる◆