■■テラタク様■■

ジャック・オ・ランタン


 シティ・モスクワの閑散とした通りに面した一角に、ひっそりとたたずむその教会。
木組みで作られた古びた門に三角屋根の赤茶けた聖堂、それに隣接するように建てられた白塗りの四角い建物。
門に掲げられた大きな看板には『聖セラフィム孤児院』の文字。
ここはかつてマサチューセッツからやって来た少年の全てが始まった場所だった。


「ハロウィン・パーティーをやる?」
「はい」
教会内の白い建物でイルと共にお茶を飲んでいた月夜の言葉に静かにうなずくシスター・ケイト。
このシスター、この孤児院の管理者で一応、イルと月夜の後見人ということになっている。
さらに、大戦中は『プランナー』という異名で恐れられたりされていた大物なのだが、そのあたりの説明は今回は省略。
その元大物シスターは、二人の前でたおやかな微笑みを浮かべたまま語る。
「一昨年に初めてやってみたのですけど、子供たちに好評で。それで今年もやろうということになったのです」
月夜はふんふん、とうなずきながらお茶を一口飲み、シスターへの質問を口にする。
「ということは…去年もやったんですか?」
「いえ…」
そこでシスターは意味ありげな視線を、月夜の向いでちびちびとティーカップを傾けているイルに送り…
「去年はイルが野暮用でシティを離れていまして。
ですから実際には今年が二回目になりますね」
「野暮用…たった一人で……ベルリン…一級魔法士……5時間…」
シスターの言葉に小さく呟くイルだが、女性陣二人は完全スルー。
「で、その話を私にしたって事は何か手伝って欲しい事でもあるんですか?
私はタダでご飯食べさせてもらっている身なんで、何でもしますけど」
シスターは月夜の言葉にいえいえ、と首を振り、
「月夜さんには本当に感謝していますよ。よく手伝ってもらっていますし、なにより子供たちが月夜さんが来てから明るくなりました。
でも、今回は子供達のためにどうしても手伝って頂きたいお願いがありまして…」
そう言うとシスターはシティ・モスクワの電子マップを二人の前に広げる。
月夜とイルがその電子マップを覗き込むと、第一階層のはずれもはずれに、目的地を示す赤いマークが点滅していた。
「ここに、ハロウィン用のカボチャをもらいに行ってほしいのです」
月夜が驚いた顔をする横でイルは何か思いつめたような表情をしていた。


数分後、シティ・モスクワの偽物の空を一台のフライヤーが比較的ゆるやかな速度で走っていた。
運転席には片手で器用にハンドルを操るイル、リアシートにはモスクワの街並みを眺める月夜という構図だ。
「それにしてもビックリね。まさかこの時代に土から野菜を作っている人がいるなんて」
「あぁ…せやろ…」
答えるイルの言葉にいつもの覇気はなく、その表情にも少し陰りが見えた。
 ━はぁ〜、まったくどうしたっていうのよ…
月夜は心の中でため息を吐く。
イルは先ほどからずっとこの調子だった。
何を言っても、反応が薄く、かろうじて一言二言返すだけ。
月夜としては居心地悪いこと、この上ない。
さっきから様子を覗っていたのだが、さすがの月夜も我慢の限界だった。
━どうして私がこんなことを…
内心でぼやいてから、月夜はイルに尋ねる。
「あんたさ、何か悩んでる事があるなら私に言ってみなさいよ。なんかハロウィンにトラウマでもあるわけ?」
イルはしばらく驚いた顔をしていたが、やがて表情を緩め、疲れたような笑顔を見せた。
「別に悩んでるわけでも、トラウマがあるわけでもないんやけどな…」
そうしてポツポツと語りだす。



あれは、少年がモスクワに来てからひと月ほど経ったいつもの朝だった。

その日もいつもどうり子供達の朝食を用意していた少年。
彼がこれを終えたら昼寝でもしようと考えていた矢先に、シスター服の少女が何の前触れもなく唐突にこう宣言した。
「ハロウィン・パーティーをやりましょう」
「…………」
少年は無視を決め込んだ。
というか、今のを幻聴だと思いたかった。
だがいつの時代も神とは無慈悲なもの。
少女はわざわざ少年の正面に回り、顔を覗き込みながらはっきりと、もう一度同じ事を言った。
「ハ、ロ、ウィ、ン、・パー、ティー、を、や、り、ま、しょ、う」
少年は思わず天を仰ぎたくなった。
そのまま、掠れた声で少女に尋ねる。
「………今日何日だ?」
少女はほがらかな笑顔のまま答える。
「10月31日だけど」
あぁ、なんてことだ。こいつはその事実を知りながらハロウィンだのと言い出したのか…
少年は、もはや無駄と知りながらも最後に一言だけ、抵抗を試みた。
「世間一般的に常識として伝わっているハロウィンってのはいつだ?」
少女はなおも笑顔。
「今日だね」
だぁぁぁぁ〜〜〜
さすがの少年も叫び声を上げる。
そして、矢継ぎ早に異議を捲くし立てる。
曰く、発案が遅すぎるわ、
   ロシア正教はハロウィン祝わねぇだろうが、
   だいたいどこの世界に当日に計画するやつが居る
   などなど
しかし、無情にも少年が放ったいくつもの言葉の弾丸は少女の一言によって切り捨てられる。
「だって今思いついたんだもの」
その笑顔に少年はもう何も言うまいと、心に決める。
後はもう少女のなすがままだ。
「さぁ、まずは材料集めからだね。行くわよ」
少年はずるずると少女に連れて行かれた。


数時間後…少年は階層間エレベーターの座席にぐったりと座り、深くため息をついた。
疲れた。
本当に本当に疲れた。
時刻は夕暮れで、もうすぐ人工太陽の日も完全に沈もうかというところ。
あれから少年は少女の言うとうりにパーティー用のカラーテープを集め、夕食の支度をし、仮装の衣装まで作らされた。
しかも、いちいち纏わりついてくる子供たちの相手をしながらである。
正直戦闘訓練ですら、ここまでの疲労感を感じたことはなかったと思う。
それでもなんとか日暮れまでに全ての作業を終えることの出来た少年は今度こそ寝てやると意気込み、聖堂に向かったのだが…
そこを再び少女に捕まった。
少女は少年が子供たちに付き纏われながら、せっせと作業をする横でずっと何かを携帯端末で探しているようだった。
そのディスプレイに『ジャック・オ・ランタン』という文字が見えた時点で嫌な予感はしていた。
その予感は、少年が少女に捕まった後で確信へと変わってしまったわけだが…
少女は必死でのがれようとする少年の襟首をしっかり捕えたまま、こう言った。
『ねぇ、ハロウィンって言えば、何をイメージする?』
はっきり言ってその瞬間に少女の求めている答えが少年には、わかってしまった。
しかしそれを正直に言えばどうなるかくらい、少年にも分かっている。
少年はI-ブレインを使って、必死にハロウィンに纏わる言葉を検索した。
『……諸聖人の日』
『もっと一般的なもので』
『……仮装』
『もっと具体的でハロウィンのシンボル的なもの』
『………トリック・オア・トリート』
『もっと甘くて、黄色くて、顔の中が燃えてるカボチャ』
……誘導尋問か!
しかも最後の方、答えになってる…
少年は遂に抵抗をあきらめ、その憎き名前を口にした。
『…ジャック・オ・ランタン』
『正解!!』
少女は楽しそうに笑った。
そうして、訳も分からぬまま、現在階層間エレベーターで第一階層に向かっている。
なんでも、モスクワで唯一天然のカボチャを作っている農家があるらしいのだが、少年にはなぜ少女がその飾りにこだわるのか理解できなかったし、
なぜ、わざわざ天然のものを使う必要があるのかも分からなかった。
わざわざ、第一階層まで行かなくても合成のカボチャなら、どこでも売っているのに…
だが、そんな疑問も少女の楽しそうな顔を見ているうちに不思議と消えていった。
『ポーン』
軽い機械音と共に、階層間エレベーターは第一回層に到着した。
二人は夕暮れのモスクワへと歩き始める。
赤く染まった街を行く人は少なく、限りなく静寂に近かった。
通りに面した家々は、まるでハロウィンなど知らないというように固く玄関を閉ざしている。
「寒いね…」
「……あぁ」
結局目的地に着くまで二人が交わした会話は、それだけだった。



「ふ〜ん。それがここってわけね」
「まっ、そういうことやな」
シティ・モスクワ第一階層の街角に月夜とイルは立っていた。
二人の前には錆びた金属の門と『チェルスシー農園』の看板が静かにたたずんでいる。
イルはそれらを少し懐かしそうに眺めた後、ゆっくりと門を開いた。
錆びた門は独特のギィギィという音を残して、門は客を中へと招き入れる。
「すいません」
イルの声にしばらくすると、眠そうな目をしたつなぎ姿の男が現れた。
男は最初、何の用だというような顔で二人を見ていたが、イルが丸サングラスを外すと、目を見開き驚いた。
「あんた!…あの時の…」
「お久しぶりです」
イルは軽く会釈し、どこか懐かしそうな目をした。


それからさらに一時間後のこと。
再びイルと月夜を乗せたフライヤーがモスクワの空を走っていた。
ただし、今度は後部座席にもう一人…乗客がいた。
かつて、神に見放され暗闇の中を彷徨っていた男を悪魔が哀れみ、与えられた地獄の石炭のランプ。
今では、年に一度だけ悪霊を祓うために玄関に飾られるモノ…
すなわち『ジャック・オ・ランタン』が。
まだ、明かりは灯っていないが、不気味な笑顔を浮かべてモスクワの街を見ている。
これは、先ほどの農園で売っていた物で、本当は三日前に売り切れたそうなのだが、あの農園の男が取っておいてくれたらしい。
しかもとっておきの出来だそうで、男は大層自慢げに話していた。
月夜は気のいい笑顔で二人を見送ってくれた男の笑顔を思い出しながら、思う。
 ━それほどの自信作を譲ってくれたってことは…やっぱりなんかあったのね。
しかし、月夜がいくら考えても答えが出るはずもなく、あきらめてイルに続きを促す。
「さっきの話の続き、まだ聞いてないんだけど」
隣でハンドルを握っていたイルは、やっぱり覚えとったんか、と呟いて一度大きく息を吸う。
「まぁ、それからあの農園に着いたんや。そんで、あのおっちゃんにまだハロウィン用のカボチャあるか?って聞いたんやけど…当日の夕方やったしな。
当然、売り切れやったわ。残ってんのは予約済みのヤツだけでな、しゃあないし、あきらめて帰ろうってことになった時に…まだちっこい子供が走って来よった。
俺等はなんやろうと思って見とったんやけど、どうやらその子供は第一階層の貧しい家に住んでるらしくてな、お金はないけどなんとかカボチャを譲って欲しいって頼んどったんや。
なんでそんなしてまで欲しいんか農園のおっちゃんが聞いたらな、そのちびっこは泣きながら…病気で死にかけてる妹が一度でいいからハロウィンのカボチャを見てみたい
言うてるからや、言いよった。」
そこでイルは一度言葉を切り、月夜へと問いかける。
「なぁ、ちょっと寄り道してもええか?」
いきなりだったので、咄嗟に反応出来なかった月夜は無言でぎこちなくうなずく。
「心配せんでも、そんな遅くはならへんよ。で、さっきの話の続きやな。えーと、あぁ、そうそう。俺はそれを冷めた目で見てたんや。
あのころの俺は今よりも捻くれとったし、まだガキやったんやろな。シティの外では毎日生きるのも大変で、寒さと飢えで苦しんでる人も居る。俺等魔法士だって使い捨てに
されとんのに、なにを甘っちょろいこと言うとんやって、思った。農園のおっちゃんも断っとったわ。この子供の話がほんまかどうか分からんかったんやろうし、そんな甘いこと
しとったら、シティの中で土から野菜作るなんてバカなことは出来ひんやろしな。……おっ、着いたで」
イルと月夜を乗せたフライヤーが入っていったのは、シティ・モスクワの屋内墓地だった。
イルは慣れた様子でフライヤーを止め、迷うことなく白い廊下を歩いてゆく。
月夜はただ少年の背中を追って歩いた。
歩きながらイルは話を続ける。
「そんな時や、俺の隣でうつむいとったあいつが急に顔を上げてな、農園のおっちゃんに向かって歩いて行きよった。俺もおっちゃんもその子供も固まってる中であいつは
おっちゃんの前に立って……頭を下げよった。そんでこの子に譲ってあげて下さいって何度も何度も頼みよんねん。たった今出会ったばかりの見ず知らずの子供のために、
ほんまに真剣に頼みよんねん……俺は……こいつは何なんやろと本気で思ったわ…何で…そんなことができるんやて…」
気が付けばイルは、とある墓の前に立ち尽くしていた。
そして、壁の端末にパスワードを打ち込み、ガラス扉の奥から現れた墓標にそっと祈りを捧げる。
月夜もそれに習った。
しばらく後…おもむろに月夜がイルに声をかける。
「ねぇ、あんたが悩んでる…ていうか抱えてるのは…罪悪感?後悔?」
「たぶん…そうやないと思う」
イルはそっと修道服の少女が笑いかける写真に手を伸ばす。
「俺は…たまに…あいつとの思い出がある日なんかは特に…あいつがオレを助けずに生きてたらどうなったんやろう?って思うんや。
俺はもちろん、自分のやってる事が間違ってるとは思わへん。自分で決めた道を否定することは、俺が殺してきた人等の死も否定することになるからな。
それでも、俺はどこまで行っても人殺しや。俺の進む道は血で真っ赤に染まってるやろし、俺の正義は誰かの犠牲の上にしか成り立たないもんや。
でもな、もしあいつが生きとったら…きっと誰も傷つけずに…俺よりも多くの人の心を救えたんや。それは賢いとか賢くないとかいう話やのうて、
誰に笑われようと、何人に否定されようとあいつは笑顔で自分の道を進んで、不思議と周りも笑顔にしよる…
そんな夢みたいな力があいつにはあった…俺を変えてくれたあいつには……」
「…………」
月夜は微かな微笑みを浮かべる写真の少女を見上げる。
イルのこんな弱弱しい姿を見たのは、初めてだった。
 ━あなたは…ほんとに……すごいわね。
  こいつに、そんなに思われるなんて…
  でも、だからこそ…あなたにはもう少し、こいつの未来を見届けてほしかったわ。
  あなたが居ないから、私がこいつの背中を押してやらないといけないじゃない。
月夜は少女の墓標を見つめるイルの背中にそっと自分の手を置いた。
そして、そっと呟く。
「大丈夫よ。あんたは、ちゃんと大切なことを分かってるわ。たまに振り返ることはあっても…明日にはまた前を向けるでしょ」
それは月夜がイルに向けた本心だった。
イルはしばらくキョトンというような顔をしていたが、やがていつもの不敵な笑顔を見せる。
「そやな。いつまでもこんな辛気臭い面しとったら、あいつにも怒られるな」
「そうよ。だからしゃんとしなさい!!」
月夜はイルの背中に当てていた手を振りかぶり、平手で思いっきりイルの背中を叩いた。
バシン!!
地味にすごい音が静寂の白い廊下に響く。
あのイルも一、二歩前につんのめるほどの威力……というか破壊力だった。
「お前…今のは結構シャレにならへん威力やったぞ!!」
「あ〜うっさいわね。男がちっさいことでグダグダ言わない!それより早く帰るわよ。もうパーティ始まっちゃうじゃない」
そう言うと月夜はイルを置いてさっさと行ってしまう。
「おいっ、ちょー待てやっ!」
イルは最後にもう一度だけ少女の写真を見上げ小さく十字を切った。
 ━また…な…
「も〜、遅い!ほんとに置いてくわよ」
イルは少女の墓標に背を向け、走り出す。
「だから、ちょー待て、言うてるやろ。だいたいあのフライヤーのカギ持っとんのは俺やぞ」
「なに?私があの程度の一般用フライヤーを動かすのにカギが必要だとでも思ってるの?」
「お前が言うと冗談に聞こえへんから怖いわ…」
「そりゃ、冗談じゃないしね。あっ!そう言えば、まだあの話、最後まで聞いてないじゃない!」
「な…なんの話や?」
「なんで誤魔化すの?な〜んかあやしいわね」
「べ、別になんもないで。あ〜、それより、はよ帰らなやばいな」
「あんた、絶対なんかあったでしょ。おとなしく白状しなさい」
「イ〜ヤ〜や」
そして、二人はモスクワの夕暮れに帰路を急ぐ。



すっかり日も沈んだ夜の街を歩く人影が二つ。
一つはジャケットのポケットに手を突っ込んで、先を歩く少し背の低い影。
もう一つはなにか大きくて重そうな物を両手で抱えるように持って、ふらふらとおぼつかない足取りで後ろを歩く影。
「「…………」」
しばらくそんな様子で歩いていた影達だったが、やがて前を歩く影が不意に足を止める。
その背中に追いついた後ろの影はふぅー、と大きく息を吐いて、背の低い影に笑いかける。
「大丈夫?疲れてない?」
どう見ても疲れているのは後ろの影の方だった。
それなのに、そんな様子は見せずに彼女は笑う。
「あの農園のおじさん、いい人だったね。あの子にも自分達の分を譲ってあげてくれたし、私達にまでこんな立派なのくれるなんて」
確かにあの人はいい人だったのかも知れない。
でも、それを気付かせたのは…彼女のどこまでもひたむきな優しさだった。
「ねぇ、君はこれどう思う?私はこういうのもいいなって思ってるんだけど」
そう言って彼女は抱えた何かを傷つけないよう、そっと地面に置く。
彼女が運んでいたのは、特大の『ジャック・オ・ランタン』
あの農園で作ったものらしいのだが、この『ジャック・オ・ランタン』は、ある理由により売り物にならなくなってしまったのだ。
それを、こんなもので良ければもらってくれ、と言われ譲り受けた。
そう。この『ジャック・オ・ランタン』は…笑っていた。
それも、とても幸せそうな満面の笑顔で。
これじゃ、悪霊も逃げてはくれない気がするのだが、少年もいつの間にか、このランタンを気に入り始めていた。
それでも、なんとなく言いにくかったので、少年は不機嫌そうな声で答える。
「…ふつう」
「そっか」
その答えを聞いて、またも彼女は笑う。
「じゃ、そろそろ行こっか」
彼女はもう一度このカボチャを持ち上げようと、ランタンに手を添えた。
その時、
その手の上に少年の手が重ねられた。
「えっ!」
驚く少女は少年の顔をまじまじと見つめる。
少年は照れ臭そうに目を逸らすと、ほとんど奪い取るように少女の手のカボチャを持ち上げた。
「っ!」
少年は意外な重さによろめきそうになりながらも、必死でそれを堪え、歩き出す。
少女は目をいっぱいに見開いて固まっていたが、すぐに花が咲くような…心の底からの笑顔を浮かべて…
「ありがとう」
それは、少年の腕で揺れる…『ジャック・オ・ランタン』とまるでお揃いの笑顔だった。




Fin



<作者様コメント>

今回初めてWB企画に参加させていただいたテラタクです。
いかがだったでしょうか?
少しでもお楽しみ頂けたでしょうか?
主人公はイルにしようと決めたまでは良かったのですが…
そこからどんなストーリーにするかを決めるまでにかなりの時間がかかってしまいました(^_^;)
そのせいで締め切りが本当にギリギリになってしまい、画龍様には迷惑をおかけしました。
本当にすいません。
でも、この作品自体はとても楽しんで書かせていただきました。
機会があれば、また企画参加したいな〜、と思っております。
次からは、締め切りには絶対に気を付けます!

では、失礼しました。

<作者様サイト>

◆とじる◆